ILD-GAPモデル

• GAPモデルとは異なり、慢性間質性肺疾患(chronic ILD; chronic interstitial lung disease)に対しても広く適応できる重症度分類モデル.
• ILD-GAPモデルは対象疾患の有無、性別、年齢、努力性肺活量、肺拡散能力の合計8点満点.

ILD-GAPモデル項目¹⁾

• 対象疾患 : 慢性肺疾患 (ただしCTD-ILD､iNSIP､chronic HPは-2)
• 男性 +1
• 年齢

　　- 61~65歳 +1

　　- 66歳以上 +2

• 努力性肺活量

　　- 50~75% +1

　　- 50%未満 +2

• 肺拡散能力

　　- 36~55% +1

　　- 35%以下 +2

　　- 施行できず +3

エビデンス¹⁾

• ステージⅠ(~1点) :1年死亡率3.1% 2年死亡率6.6% 3年死亡率10.2%
• ステージⅡ(2~3点) :1年死亡率8.8% 2年死亡率18.0% 3年死亡率26.9%
• ステージⅢ(4~5点) :1年死亡率18.2% 2年死亡率35.0% 3年死亡率49.2%
• ステージⅣ(6~8点) :1年死亡率33.5% 2年死亡率58.4% 3年死亡率74.8%

注意事項

• ILD-GAPモデルはGAPモデルとは項目は同じだが内容は異なる.
• GAPモデルは特発性肺疾患(IPF)に特化した重症度分類であり、分類も3段階であることに注意.

参考文献

1. Predicting survival across chronic interstitial lung disease: the ILD-GAP model. Chest. 2014 Apr;145(4):723-728. PMID: 24114524.

最終更新：2022年1月19日

監修医師：聖路加国際病院救急部 清水真人