Candidaスコアとは？

• 非好中球減少患者のうち､ カンジダ感染症が疑われる患者に対して早期の抗真菌薬治療開始を決定するためのスコアである.

評価項目

• 複数定着菌 +1.112
• 手術後 +0.997
• 重症敗血症 +2.038
• 非経口栄養法(高カロリー輸液) +0.908

Candidaスコア＝複数定着菌×1点 + 手術後×1点 + 重症敗血症×2点 + 高カロリー輸液×1点

エビデンス¹⁾

• 1998年5月から1999年1月の間に7日間以上入院した18歳以上のICU患者1,699例を対象とし､ 各危険因子のオッズ比を測定した¹⁾.
• カットオフ値を2.5とした場合の感度は81%､ 特異度は74%である.
• Candidaスコア>2.5の患者には早期抗真菌薬治療の開始が有用であることが示されている.
• その後の追試では､ ICUに1週間以上入院しており､ かつ抗真菌薬の投与を受けていない場合にCandidaスコア<3.0であれば､ 侵襲性カンジダ症の発生率は5％未満であった.
• CandidaスコアはICUでの侵襲性カンジダ症の除外に有用かもしれない.

使用上の注意

• 中心静脈カテーテル使用はカンジダ感染の有意なリスク因子ではない.
• 特異度を欠くため､ 侵襲性カンジダ症が疑われる場合の経験的治療の開始は､ Candidaスコアに加えて､ β-Dグルカンなどの血清診断､ 重症度などを総合して判断する.

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参考文献

• A bedside scoring system ("Candida score") for early antifungal treatment in nonneutropenic critically ill patients with Candida colonization. Crit Care Med. 2006 Mar;34(3):730-7. PMID: 16505659.

最終更新：2022年1月19日

監修医師：聖路加国際病院救急部 清水真人