CPS+EGとは？

2008年に､ MDアンダーソンがんセンター所属の著者らにより報告された､ 術前補助化学療法を受けた後乳癌患者の予後評価システムである｡ 1997年から2003年にかけて行われた術前補助化学療法後乳癌患者の932名の追跡データを基に作成された¹⁾｡

CPS+EGとは､ Clinical-Pathologic Scoring System incorporating estrogen receptor-negative disease and nuclear grade 3 tumor pathologyの略である｡

計算方法

下記4項目の合計点により算出される｡

1. 治療前の臨床病期分類 [CS]
2. 治療後の病理学的病期分類 [PS]
3. エストロゲン受容体 [E]
4. 核グレード [G]

使用上の注意点 

対象患者は限定的

このツールは､ 遠隔転移 (M1) を患っている患者や転移を発症した患者には適用できない¹⁾｡

2000年前後の古いデータを利用

トラツズマブ (ハーセプチン) など新規薬剤が術前療法として使用される以前に作成された予後予測スコアであり､ HER2陽性乳癌など特定の患者予後に関する情報提供に限界がある｡

参考文献

1) Combined use of clinical and pathologic staging variables to define outcomes for breast cancer patients treated with neoadjuvant therapy. J Clin Oncol. 2008 Jan 10;26(2):246-52. PMID: 18056680

最終更新日：2024年1月23日

監修医師：HOKUTO編集部監修医師