40点法･柳原法とは

• Bell麻痺､ Hunt症候群の回復経過 (約6か月程度) の評価を目的として作られた²⁾.
• 安静時の左右対称性と､ 顔面神経の各分枝を考慮した9種の表情運動を ｢ほぼ正常 (4点)｣ ｢部分麻痺 (2点)」｢高度麻痺 (0点)｣ の3段階で評価する²⁾.
• 表情運動は ｢額のしわ寄せ」｢軽い閉眼」｢強い閉眼」｢片目つぶり」｢尾翼を動かす」｢頬をふくらます」｢口笛」｢イーと歯をみせる」｢口をへの字にまげる｣ の9つ²⁾.

使用上の注意

• 40点満点で10点以上を不全麻痺､ 8点以下を完全麻痺､ あるいは20点以上を軽症､ 18～10点を中等症、8点以下を重症とする²⁾.
• 36点以上で中等度以上の病的共同運動 (口を動かすと一緒に目が閉じてしまうなどの症状) のないものを治癒と判定する²⁾.
• 顔面表情の主要な部位の動きを個別に評価することで､ 検者の主観をおさえて再現性を高くすることができる²⁾.
• 経時的な部位別評価もできる²⁾.
• しかし3段階のみで評価するため､ 検者の主観的評価でスコアが変わることがある²⁾.

関連コンテンツ

顔面神経麻痺

🔢 40点法･柳原法 (重症度評価)

🔢 House-Brackmann法 (重症度評価)

参考文献

1. Yanagihara N (1976) Grading of facial palsy. In: Fisch U (ed) Proceedings of the third international symposium on facial nerve surgery. Kugler Medical Publications, Zurich, pp 533–535.
2. Yanagihara facial nerve grading system as a prognostic tool in Bell's palsy. Otol Neurotol. 2014 Oct;35(9):1669-72. PMID: 24945585.

最終更新：2022年2月28日

監修医師：聖路加国際病院救急部 清水真人