厚生労働省 指定難病285
厚生労働省作成の概要 / 診断基準等及び臨床調査個人票はこちらよりご確認いただけます
Definite:以下のいずれかを満たす場合をDefiniteとする
(1) Aの1項目以上を満たし、 Bの1または2を認め、 Cの疾患を除外できる場合
(2) Aの1項目以上を満たし、 FANCBとFANCRを除くDのいずれかの遺伝子変異を両アレルで証明、 あるいは男性でFANCBの変異を証明された場合
1.汎血球減少
国際Fanconi貧血登録の血球減少基準に準じ、 以下の基準のいずれかを認める。
☑︎貧血:Hb <10g/dL
☑︎好中球数<1,000/μL
☑︎血小板<100,000/μL
2. 皮膚の色素沈着
3. 身体の先天異常
上肢: 親指の欠損・低形成、 多指症、 橈骨・尺骨の欠損
下肢: つま先合指、 かかとの異常、 股関節脱臼
骨格系: 小頭症、 小顎症、 二分脊椎、 側湾症、 肋骨の変形・欠損
性腺(男性):性器形成不全症、 停留睾丸、 尿道下裂、 小陰茎
性腺(女性):性器形成不全症、 双角子宮、 月経異常
眼: 小眼球、 斜視、 乱視、 白内障
耳: 難聴、 外耳道閉鎖、 形態異常、 中耳の異常
腎: 低形成、 欠損、 馬蹄腎、 水腎症
消化管: 食道閉鎖、 十二指腸閉鎖、 鎖肛、 気管食道瘻
心: 動脈管開存、 心室中隔欠損等種々の先天性心奇形
4.低身長:半数以上は年齢相応身長の−2SD以下。
5.性腺機能不全
1.染色体不安定性 (染色体脆弱) を示し、 MMCなどのDNA鎖間架橋薬剤で処理をすると、 染色体の断裂の増強やラジアル構造を持つ特徴的な染色体が観察される。
2.FANCD2産物に対するモノユビキチン化を認めない。
以下の疾患を鑑別する。
先天性角化不全症
Schwachman-Diamond症候群
先天性無巨核球性血小板減少症
Pearson症候群
色素性乾皮症
毛細血管拡張性運動失調症
Bloom症候群
Nijmegen症候群
ファンコニ貧血遺伝子の変異
(現時点でDNAの修復に働く22のFanconi貧血責任遺伝子が報告されている)
FANCA、 FANCB、 FANCC、 FANCD1 (BRCA2)、 FANCD2、 FANCE、 FANCF、 FANCG、 FANCI、 FANCJ (BRIP1)、 FANCL、 FANCM、 FANCN (PALB2)、 FANCO (RAD51C)、 FANCP (SLX4)、 FANCQ (XPF)、 FANCR(RAD51)、 FANCS(BRCA1)、 FANCT (UBE2T)、 FANCU(XRCC2)、 FANCV(REV7)、 FANCW(RFWD3)
後天性再生不良性貧血の重症度分類を用いて評価し、 「stage2以上」が指定難病の対象。
上記に該当しない場合でも、 身体の先天異常や固形がんなどのために高額な医療を継続することが必要な者も対象。
下記以外で輸血を必要としない
以下の2項目以上を満たし、
stage 2a 赤血球輸血を必要としない
stage 2b 赤血球輸血が必要(毎月<2単位)
stage 3 赤血球輸血が必要(毎月≧2単位)
☑︎網赤血球 <60,000/μL
☑︎好中球 <1,000/μL
☑︎血小板 <50,000/μL
以下の2項目以上を満たす
☑︎網赤血球 <40,000/μL
☑︎好中球 <500/μL
☑︎血小板 <20,000/μL
好中球200/μL 未満に加え、 以下の1項目以上を満たす
☑︎網赤血球 <20,000/μL
☑︎血小板 <20,000/μL
骨髄異形成症候群、 白血病、 固形がんの合併
最終更新:2024年5月5日
監修医師:HOKUTO編集部医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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Definite:以下のいずれかを満たす場合をDefiniteとする
(1) Aの1項目以上を満たし、 Bの1または2を認め、 Cの疾患を除外できる場合
(2) Aの1項目以上を満たし、 FANCBとFANCRを除くDのいずれかの遺伝子変異を両アレルで証明、 あるいは男性でFANCBの変異を証明された場合
1.汎血球減少
国際Fanconi貧血登録の血球減少基準に準じ、 以下の基準のいずれかを認める。
☑︎貧血:Hb <10g/dL
☑︎好中球数<1,000/μL
☑︎血小板<100,000/μL
2. 皮膚の色素沈着
3. 身体の先天異常
上肢: 親指の欠損・低形成、 多指症、 橈骨・尺骨の欠損
下肢: つま先合指、 かかとの異常、 股関節脱臼
骨格系: 小頭症、 小顎症、 二分脊椎、 側湾症、 肋骨の変形・欠損
性腺(男性):性器形成不全症、 停留睾丸、 尿道下裂、 小陰茎
性腺(女性):性器形成不全症、 双角子宮、 月経異常
眼: 小眼球、 斜視、 乱視、 白内障
耳: 難聴、 外耳道閉鎖、 形態異常、 中耳の異常
腎: 低形成、 欠損、 馬蹄腎、 水腎症
消化管: 食道閉鎖、 十二指腸閉鎖、 鎖肛、 気管食道瘻
心: 動脈管開存、 心室中隔欠損等種々の先天性心奇形
4.低身長:半数以上は年齢相応身長の−2SD以下。
5.性腺機能不全
1.染色体不安定性 (染色体脆弱) を示し、 MMCなどのDNA鎖間架橋薬剤で処理をすると、 染色体の断裂の増強やラジアル構造を持つ特徴的な染色体が観察される。
2.FANCD2産物に対するモノユビキチン化を認めない。
以下の疾患を鑑別する。
先天性角化不全症
Schwachman-Diamond症候群
先天性無巨核球性血小板減少症
Pearson症候群
色素性乾皮症
毛細血管拡張性運動失調症
Bloom症候群
Nijmegen症候群
ファンコニ貧血遺伝子の変異
(現時点でDNAの修復に働く22のFanconi貧血責任遺伝子が報告されている)
FANCA、 FANCB、 FANCC、 FANCD1 (BRCA2)、 FANCD2、 FANCE、 FANCF、 FANCG、 FANCI、 FANCJ (BRIP1)、 FANCL、 FANCM、 FANCN (PALB2)、 FANCO (RAD51C)、 FANCP (SLX4)、 FANCQ (XPF)、 FANCR(RAD51)、 FANCS(BRCA1)、 FANCT (UBE2T)、 FANCU(XRCC2)、 FANCV(REV7)、 FANCW(RFWD3)
後天性再生不良性貧血の重症度分類を用いて評価し、 「stage2以上」が指定難病の対象。
上記に該当しない場合でも、 身体の先天異常や固形がんなどのために高額な医療を継続することが必要な者も対象。
下記以外で輸血を必要としない
以下の2項目以上を満たし、
stage 2a 赤血球輸血を必要としない
stage 2b 赤血球輸血が必要(毎月<2単位)
stage 3 赤血球輸血が必要(毎月≧2単位)
☑︎網赤血球 <60,000/μL
☑︎好中球 <1,000/μL
☑︎血小板 <50,000/μL
以下の2項目以上を満たす
☑︎網赤血球 <40,000/μL
☑︎好中球 <500/μL
☑︎血小板 <20,000/μL
好中球200/μL 未満に加え、 以下の1項目以上を満たす
☑︎網赤血球 <20,000/μL
☑︎血小板 <20,000/μL
骨髄異形成症候群、 白血病、 固形がんの合併
最終更新:2024年5月5日
監修医師:HOKUTO編集部医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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