QMGスコアとは？

Quantitative myasthenia gravisスコア (定量重症筋無力症スコア)の略. 

🔢MG-ADLスケール同様､ 重症筋無力症の重症度を評価するスコアである¹⁾

QMGスコア評価の10項目

1. 右方視､ 左方視時の複視出現までの時間(秒)
2. 上方視時の眼瞼下垂出現までの時間(秒)
3. 顔面筋力
4. 100ccの水の飲み込み
5. 1~50まで数え､ 構音障害出現までの数
6. 座位で上肢90°挙上が可能な時間(秒)
7. ％FVC
8. 握力(kg)
9. 臥位で頭部45°挙上が可能な時間(秒)
10. 臥位で下股45°挙上が可能な時間(秒)

エビデンス

重症筋無力症患者156人(女性90人､男性66人)に対し合計254回の継続したテストを行った³⁾

• MG-ADLスケール：平均4.89点 (SD3.63)
• QMGスコア：平均10.80点 (SD5.70)

ピアソン相関係数は0.583 (p<0.001, 95%CI;0.507-0.650)でQMGとよく相関した.

注意事項²⁾³⁾

QMGスコアをつける場合､ 20分ほどの時間を要してしまうが､ 外眼筋や一見正常な筋力を持つと思われる筋でも易疲労性をとらえることができる. しかし､ 健常者でも0点にならない場合があることや､ 患者の自覚的改善に点数が影響されてしまうことに注意しなければならない.

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重症筋無力症の治療評価指標

📘重症筋無力症診療ガイドライン2014

日本神経学会

参考文献

1. 一般社団法人　日本神経学会　重症筋無力症診療ガイドライン2014
2. Myasthenia gravis: recommendations for clinical research standards. Task Force of the Medical Scientific Advisory Board of the Myasthenia Gravis Foundation of America. Neurology. 2000 Jul 12;55(1):16-23. PMID: 10891897.
3. Myasthenia gravis activities of daily living profile. Neurology. 1999 Apr 22;52(7):1487-9. PMID: 10227640.

最終更新：2022年10月15日

監修医師：HOKUTO編集部監修医師