大動脈解離の診断リスクスコア
Aortic dissection detection risk scoreの略で、 ADD-RSとも呼ばれる大動脈解離の診断予測スコアである。 2010年にAHA/ACCガイドラインで提唱された¹⁾。
身体所見、 痛みの症状、 患者背景の3カテゴリー、合計0~3点で評価される¹⁾。
<病態>
大動脈壁の解離により引き起こされる①心膜腔への破裂 (心タンポナーデ)、 そして②分枝血流障害が主な病態である。 分岐血流障害は、 脳虚血、 心筋虚血、 四肢虚血、 腸管虚血など症状が極めて多彩である。
<予後>
本疾患の死亡率は高く、 早期かつ正確な診断と治療が求められる。
<検査>
現時点では特異度の高いマーカーは存在せず、 CTによる確定診断が必要となる。 ただし、全例に画像検査を行うことは医療費および被爆・造影剤暴露の観点からも現実的ではなく、 検査前確率の算出が推奨される。
欧米のガイドラインでは、 ADD-RSとDダイマーとを組み合わせたアルゴリズムが検査前診断確率を高めるとし推奨されている²⁾。
Dダイマーは加齢に伴い上昇傾向にある。 Dダイマーを年齢で調整した閾値 (年齢×0.01μg/mL)を用いた場合、 ADD-RS 0点、かつDダイマー<0.5μg/mLもしくは年齢調整閾値未満 (年齢×0.01μg/mL)の場合、 感度99.9%であった⁴⁾。
最終更新:2023年1月25日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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Aortic dissection detection risk scoreの略で、 ADD-RSとも呼ばれる大動脈解離の診断予測スコアである。 2010年にAHA/ACCガイドラインで提唱された¹⁾。
身体所見、 痛みの症状、 患者背景の3カテゴリー、合計0~3点で評価される¹⁾。
<病態>
大動脈壁の解離により引き起こされる①心膜腔への破裂 (心タンポナーデ)、 そして②分枝血流障害が主な病態である。 分岐血流障害は、 脳虚血、 心筋虚血、 四肢虚血、 腸管虚血など症状が極めて多彩である。
<予後>
本疾患の死亡率は高く、 早期かつ正確な診断と治療が求められる。
<検査>
現時点では特異度の高いマーカーは存在せず、 CTによる確定診断が必要となる。 ただし、全例に画像検査を行うことは医療費および被爆・造影剤暴露の観点からも現実的ではなく、 検査前確率の算出が推奨される。
欧米のガイドラインでは、 ADD-RSとDダイマーとを組み合わせたアルゴリズムが検査前診断確率を高めるとし推奨されている²⁾。
Dダイマーは加齢に伴い上昇傾向にある。 Dダイマーを年齢で調整した閾値 (年齢×0.01μg/mL)を用いた場合、 ADD-RS 0点、かつDダイマー<0.5μg/mLもしくは年齢調整閾値未満 (年齢×0.01μg/mL)の場合、 感度99.9%であった⁴⁾。
最終更新:2023年1月25日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人
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