アトピー性皮膚炎評価指標
Eczema Area and Severity Indexの略.
EASIはアトピー性皮膚炎の評価指標の1つで、 1998年にTofteらによって初めて報告され¹⁾、 HanifinらがEASIスコアの信頼性を詳細に発表した²⁾.
乾癬の評価指標であるPASIスコアの手法を一部修正して作成され、 アトピー性皮膚炎において重要な形態的変化の程度と、その広がりの2要素から重症度を簡便に評価できる.
アトピー性皮膚炎重症度を簡便に評価でき、 治療反応性の評価にも有効と報告されている²⁻⁴⁾.
アトピー性皮膚炎の臨床試験アウトカムを標準化するための国際的グループであるHarmonising Outcome Measures for Eczema (HOME)にて、 臨床試験における他覚所見の評価に利用が推奨されている⁵⁾.
また、 2021年に報告された本邦ガイドラインにおいても以下のように推奨されている⁶⁾.
日常臨床では簡便な 「めやす」 を用い、 臨床研究、 臨床試験では国際的なEASIまたはSCORADを用いるとよい.
上記の合計点で0~72点の範囲で算出. 治療前から治療後でスコアの相対的変化で以下のように評価する.
90%以上低下…「EASI-90達成」
75%以上低下…「EASI-75達成」
50%以上低下…「EASI-50達成」
一方、 絶対値の解釈について明確に定められたものはない. 参考までに、 2015年にLeshamら⁷⁾、 2017年にChopraらによって提案⁸⁾された解釈を引用する.
<Leshamらの解釈⁷⁾>
0点 :症状なし
0.1~1.0点 :ほぼ寛解
1.1~7.0点 :軽症
7.1~21.0点 :中等症
21.1~50.0点 :重症
50.1~72.0点 :最重症
<Chopraらの解釈⁸⁾>
0点 :症状なし
0.1〜5.9点 :軽症
6〜22.9点 :中等度
23〜72点 :重症
身体部位を4箇所にわけ評価する
各身体部位において湿疹が占める割合は最大100%とし、各身体部位において湿疹面積から0から6点の範囲で評価.
以下の4徴候の重症度を0から3の範囲で評価. 中間の値 (1.5と2.5)は使用可能だが0.5は用いない (もし何らかの徴候があれば最低スコアは1となる)
①紅斑 ②浮腫/丘疹 ③掻破痕 ④苔癬化
(頭頸部 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.1
+(体幹 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.3
+(上肢 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.2
+(下肢 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.4
上記の合計点で0~72点の範囲で算出. 治療前から治療後でスコアが90%以上低下していれば「EASI-90達成」、75%以上低下していれば「EASI-75達成」、50%以上低下していれば「EASI-50達成」と評価する.
最終更新:2022年11月8日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
Eczema Area and Severity Indexの略.
EASIはアトピー性皮膚炎の評価指標の1つで、 1998年にTofteらによって初めて報告され¹⁾、 HanifinらがEASIスコアの信頼性を詳細に発表した²⁾.
乾癬の評価指標であるPASIスコアの手法を一部修正して作成され、 アトピー性皮膚炎において重要な形態的変化の程度と、その広がりの2要素から重症度を簡便に評価できる.
アトピー性皮膚炎重症度を簡便に評価でき、 治療反応性の評価にも有効と報告されている²⁻⁴⁾.
アトピー性皮膚炎の臨床試験アウトカムを標準化するための国際的グループであるHarmonising Outcome Measures for Eczema (HOME)にて、 臨床試験における他覚所見の評価に利用が推奨されている⁵⁾.
また、 2021年に報告された本邦ガイドラインにおいても以下のように推奨されている⁶⁾.
日常臨床では簡便な 「めやす」 を用い、 臨床研究、 臨床試験では国際的なEASIまたはSCORADを用いるとよい.
上記の合計点で0~72点の範囲で算出. 治療前から治療後でスコアの相対的変化で以下のように評価する.
90%以上低下…「EASI-90達成」
75%以上低下…「EASI-75達成」
50%以上低下…「EASI-50達成」
一方、 絶対値の解釈について明確に定められたものはない. 参考までに、 2015年にLeshamら⁷⁾、 2017年にChopraらによって提案⁸⁾された解釈を引用する.
<Leshamらの解釈⁷⁾>
0点 :症状なし
0.1~1.0点 :ほぼ寛解
1.1~7.0点 :軽症
7.1~21.0点 :中等症
21.1~50.0点 :重症
50.1~72.0点 :最重症
<Chopraらの解釈⁸⁾>
0点 :症状なし
0.1〜5.9点 :軽症
6〜22.9点 :中等度
23〜72点 :重症
身体部位を4箇所にわけ評価する
各身体部位において湿疹が占める割合は最大100%とし、各身体部位において湿疹面積から0から6点の範囲で評価.
以下の4徴候の重症度を0から3の範囲で評価. 中間の値 (1.5と2.5)は使用可能だが0.5は用いない (もし何らかの徴候があれば最低スコアは1となる)
①紅斑 ②浮腫/丘疹 ③掻破痕 ④苔癬化
(頭頸部 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.1
+(体幹 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.3
+(上肢 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.2
+(下肢 湿疹面積) × (4徴候の合計点) × 0.4
上記の合計点で0~72点の範囲で算出. 治療前から治療後でスコアが90%以上低下していれば「EASI-90達成」、75%以上低下していれば「EASI-75達成」、50%以上低下していれば「EASI-50達成」と評価する.
最終更新:2022年11月8日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
あなたは医師もしくは医療関係者ですか?
HOKUTOへようこそ。当サイトでは、医師の方を対象に株式会社HOKUTOの臨床支援コンテンツを提供しています。