成人急性脳損傷患者を対象とした抜管予測
ENIO (Extubation in Neurocritical Care Patients) 研究は、 Karim Asehnouneを中心とした多国籍の研究チームによって2018年6月26日から2020年11月15日にかけて実施され、 意識障害を呈する患者の抜管成否を予測することを目的として開発されたスコア¹⁾。
最適LASSOモデルによる、 19項目で評価する 「Completeスコア」 と、 そのうちベッドサイドで評価可能な7項目による「Simplifiedスコア」の2種類が作成された。
Simplifiedスコア、 Completeスコアともに計100点となるように点数が割り振られている。
1. 外傷性脳損傷である +8
2. 抜管時の体温
3. 咽頭反射あり +19
4. 嚥下運動あり +8
5. 咳嗽あり +27
6. 気管内吸引の頻度が2回/時間以下 +19
7. GCS M6 +4
基礎疾患の予測因子
1. 外傷性脳損傷である +8
2. 頭蓋内圧亢進なし +2
3. 高血圧なし +1
4. 後頭蓋窩損傷なし +1
5. 頭蓋内の脳外科手術あり +2
ICU入室時のデータ
6. プラトー圧 (cmH₂O)
<15 +8 15-19 +5 ≧20 +0
7. pH<7.34 +0 7.34-.47 +3 ≧7.47 +2
抜管時のデータ
8. 体重変化なし +1
9. GCS E1/2 +1 3 +4 4 +0
10. GCS M6 +7
11. 心拍数 ≦70 +0 71-84 +1 ≧85 +0
12. 呼吸数 <18/分 +2
13. 体温 <36.5 +13 36.5-36.9 +16
37.0-37.9 +8 ≧38.0℃ +0
14. 陽圧換気 0日間 +10 1-30日間 +0
31-120日間 +10 ≧120日間 +17
15. 気管内吸引の頻度が2回/時間以下 +7
16. 咳嗽あり +10
17. 嚥下運動あり +4
18. 追視あり +3
19. 咽頭反射あり +4
対象患者は18歳以上で、 GCSスコアが12以下の脳損傷患者であり、 24時間以上の人工呼吸器管理が行われていた。 疾患に関しては、 外傷性脳損傷、 動脈瘤を伴うくも膜下出血、 脳内出血、 脳梗塞、 中枢神経系感染症 (脳膿瘍、 髄膜炎など)、 気脳症、 脳腫瘍が含まれた。 抜管失敗の定義は"5日以内の再挿管"とされた。
抜管成功を確実に予測できる指標がないため、 総合的な判断が必要である。
高リスク患者に対しては気管切開を検討する。
最終更新 : 2024年7月15日
監修医師 : HOKUTO監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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ENIO (Extubation in Neurocritical Care Patients) 研究は、 Karim Asehnouneを中心とした多国籍の研究チームによって2018年6月26日から2020年11月15日にかけて実施され、 意識障害を呈する患者の抜管成否を予測することを目的として開発されたスコア¹⁾。
最適LASSOモデルによる、 19項目で評価する 「Completeスコア」 と、 そのうちベッドサイドで評価可能な7項目による「Simplifiedスコア」の2種類が作成された。
Simplifiedスコア、 Completeスコアともに計100点となるように点数が割り振られている。
1. 外傷性脳損傷である +8
2. 抜管時の体温
3. 咽頭反射あり +19
4. 嚥下運動あり +8
5. 咳嗽あり +27
6. 気管内吸引の頻度が2回/時間以下 +19
7. GCS M6 +4
基礎疾患の予測因子
1. 外傷性脳損傷である +8
2. 頭蓋内圧亢進なし +2
3. 高血圧なし +1
4. 後頭蓋窩損傷なし +1
5. 頭蓋内の脳外科手術あり +2
ICU入室時のデータ
6. プラトー圧 (cmH₂O)
<15 +8 15-19 +5 ≧20 +0
7. pH<7.34 +0 7.34-.47 +3 ≧7.47 +2
抜管時のデータ
8. 体重変化なし +1
9. GCS E1/2 +1 3 +4 4 +0
10. GCS M6 +7
11. 心拍数 ≦70 +0 71-84 +1 ≧85 +0
12. 呼吸数 <18/分 +2
13. 体温 <36.5 +13 36.5-36.9 +16
37.0-37.9 +8 ≧38.0℃ +0
14. 陽圧換気 0日間 +10 1-30日間 +0
31-120日間 +10 ≧120日間 +17
15. 気管内吸引の頻度が2回/時間以下 +7
16. 咳嗽あり +10
17. 嚥下運動あり +4
18. 追視あり +3
19. 咽頭反射あり +4
対象患者は18歳以上で、 GCSスコアが12以下の脳損傷患者であり、 24時間以上の人工呼吸器管理が行われていた。 疾患に関しては、 外傷性脳損傷、 動脈瘤を伴うくも膜下出血、 脳内出血、 脳梗塞、 中枢神経系感染症 (脳膿瘍、 髄膜炎など)、 気脳症、 脳腫瘍が含まれた。 抜管失敗の定義は"5日以内の再挿管"とされた。
抜管成功を確実に予測できる指標がないため、 総合的な判断が必要である。
高リスク患者に対しては気管切開を検討する。
最終更新 : 2024年7月15日
監修医師 : HOKUTO監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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