バーキットリンパ腫の国際予後指標
BL-IPIとはBurkitt Lymphoma International Prognostic Indexの略で、 Adam J. Olszewski, MDらによって2021年にJournal of Clinical Oncologyに発表された、 バーキットリンパ腫 (BL) の予後を評価するために開発された新しい予後指標である¹⁾。
以下の4つの項目の合計点で計算される
BL-IPIの開発と検証は以下の2つのデータセットで行われた¹⁾。 開発コホートは、 アメリカの633人のBL患者が対象であった。 3年PFSはそれぞれ、 低リスク92%、 中間リスク72%、 高リスク53%であり、 3年OSはそれぞれ、 低リスク96%、 中間リスク76%、 高リスク59%であった。
外部検証コホートは、 欧州・カナダ・オーストラリアの457人のBL患者を対象に行われた。 3年PFSはそれぞれ、 低リスク96%、 中間リスク82%、 高リスク63%であり、 3年OSはそれぞれ、 低リスク99%、 中間リスク85%、 高リスク64%であった。
この研究では、 BL-IPIが従来の国際予後指標 (IPI) よりもBLに特化した優れた予後予測能力を持つことが示された。 また、HIV陽性患者でも予後を予測する能力が維持されていた¹⁾。
BL-IPIは若年〜中年成人に最適化されており、 高齢患者では併存疾患の影響が大きく、スコアの適用が難しい。 MYC再構成やTP53変異などの分子生物学的要因は考慮されていないため、 遺伝子変異解析と組み合わせて評価するのが望ましい。 リツキシマブを含む標準免疫化学療法を受けた患者を対象として開発されており、 それ以外の治療を受けている患者には適用しにくい。
最終更新日 : 2025年2月20日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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以下の4つの項目の合計点で計算される
BL-IPIの開発と検証は以下の2つのデータセットで行われた¹⁾。 開発コホートは、 アメリカの633人のBL患者が対象であった。 3年PFSはそれぞれ、 低リスク92%、 中間リスク72%、 高リスク53%であり、 3年OSはそれぞれ、 低リスク96%、 中間リスク76%、 高リスク59%であった。
外部検証コホートは、 欧州・カナダ・オーストラリアの457人のBL患者を対象に行われた。 3年PFSはそれぞれ、 低リスク96%、 中間リスク82%、 高リスク63%であり、 3年OSはそれぞれ、 低リスク99%、 中間リスク85%、 高リスク64%であった。
この研究では、 BL-IPIが従来の国際予後指標 (IPI) よりもBLに特化した優れた予後予測能力を持つことが示された。 また、HIV陽性患者でも予後を予測する能力が維持されていた¹⁾。
BL-IPIは若年〜中年成人に最適化されており、 高齢患者では併存疾患の影響が大きく、スコアの適用が難しい。 MYC再構成やTP53変異などの分子生物学的要因は考慮されていないため、 遺伝子変異解析と組み合わせて評価するのが望ましい。 リツキシマブを含む標準免疫化学療法を受けた患者を対象として開発されており、 それ以外の治療を受けている患者には適用しにくい。
最終更新日 : 2025年2月20日
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