MG-ADLスケールとは？

Myasthenia Gravis Activities of Daily Living の略で､ 重症筋無力症の重症度を患者の生活状況から評価したスケールである¹⁾. 重症筋無力症の重症度評価としてはその他に🔢QMGスコアなどがしられている.

MG-ADL評価項目

• 会話 : 正常､ 間欠的に不明瞭､ 聞いて理解することが困難
• 咀嚼 : 正常､ 固形物で疲労､ やわらかい食べ物でも疲労､ 経管栄養
• 嚥下 : 正常､ まれにむせる､ 頻回にむせる､ 経管栄養
• 呼吸 : 正常､ 体動時の息切れ､ 安静時の息切れ､ 人工呼吸を要する
• 歯磨きや櫛の使用の障害 : なし､ 努力を要するが休息は不要､ できない
• 椅子からの立ち上がりの障害 : なし､ 時々腕を使う､ 常に腕を使う､ 介助を要する
• 複視 : なし､ あるが毎日ではない､ 毎日起こるが持続的ではない､ 常にある
• 眼瞼下垂 : なし､ あるが毎日ではない､ 毎日起こるが持続的ではない､ 常にある

文献1､2を基に編集部作図

エビデンス

重症筋無力症の患者156人(女性90人､ 男性66人)に対し合計254回の継続したテストを行った¹⁾｡

• MG-ADLスケール : 平均4.89 (SD3.63)
• QMGスコア : 平均10.80 (SD5.70)

ピアソン相関係数0.583 (p<0.001, 95%CI;0.507-0.650)

注意事項

MG-ADLは重症筋無力症の重症度を簡単に評価できるものの､ 自己申告のためQOL評価に近い部分がある｡ 点数の重みづけの配慮が不十分なため､ 同じ評価スコアのQMGスコアとの相関はそれほど強くない｡

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出典

1) Myasthenia gravis activities of daily living profile. Neurology. 1999 Apr 22;52(7):1487-9. PMID: 10227640.

2) 重症筋無力症/ランバート･イートン筋無力症候群診療ガイドライン作成委員会. ランバート･イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022

最終更新 : 2025年5月12日

監修医師 : HOKUTO編集部監修医師