AWGS2019 改訂版とは？

AWGS (Asian Working Group for Sarcopenia) により､ 2019年に更新されたサルコペニアの定義および診断基準である¹⁾｡ 診断の手順の大きな変更､ 基準値の見直し､ そしてサルコペニアの診断を2つの異なるセッティングで行えるようにした点などが改訂された｡ 現在､ 日本サルコペニアフレイル学会は､ この新しいAWGS2019の基準を推奨している｡

サルコペニアの定義

基準1があればサルコペニアの可能性が高い

基準1+基準2or3があれば､サルコペニアと診断

すべてを満たす場合､ 重症とする

基準1：骨格筋量の減少

基準2：筋力低下

基準3：身体機能低下

サルコペニアの診断プロセス

2 つのセッティングから以下の流れでサルコペニアの判定を進める¹⁾｡

文献1をもとに監修医が作図

スクリーニングの基準値

• 下腿周囲径

(基準値 男性：<34cm､ 女性：<33cm)

• SARC-F陽性 >>計算する

(基準値 ≧4点)

• SARC-CalF陽性

(基準値 ≧11点)

筋力の基準値

• 握力テスト↓

(基準値 男性：<28kg､ 女性：<18kg)

身体機能の基準値

• 5回立ち上がりテスト

(基準値 ≧12秒)

• 歩行速度↓

(基準値 <1.0m/秒)

• SPPB↓

(基準値 ≦9点)

骨格筋量の基準値

• 四肢骨格筋量 

(基準値 DXA 男性：<7.0 kg/m²､ 女性：<5.4 kg/m²)

(基準値 BIA 男性：<7.0 kg/m²､ 女性：<5.7 kg/m²)

関連コンテンツ

🔢サルコペニアの診断基準 (EWGSOP2)

🔢サルコペニアの診断基準 (AWGS2019)

🔢SARC-F スクリニングツール

参考文献

1. Asian Working Group for Sarcopenia: 2019 Consensus Update on Sarcopenia Diagnosis and Treatment. J Am Med Dir Assoc. 2020 Mar;21(3):300-307.e2. PMID: 32033882

最終更新：2023年9月6日

監修医師：HOKUTO編集部監修医師