治療スケジュール
概要
監修医師

Darinaparsin:ダリナパルシン(ダルビアス®)

投与量コース投与日
300mg/㎡1-Day 1-5

前投薬

なし.

その他

21日間を1サイクルとして繰り返す.
1日1回300mg/㎡を1時間かけて5日間点滴静注した後16日間休薬.
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本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

主な有害事象

ダルビアス®添付文書 (SP-02L02試験) より引用

主な有害事象

  • AST増加 (16.9%)
  • 発熱 (15.4%)
  • ALT増加 (15.4%)
  • 倦怠感 (13.8%)
  • 貧血 (12.3%)
  • 食欲減退 (10.8%)
  • 血小板減少 (10.8%)

その他の重要な有害事象

  • せん妄 (10.8%)
  • QT間隔延長 (3.1%)

特徴と注意点

特徴

  • 生体内における無機ヒ素化合物の代謝過程で生じる中間代謝物の1つであり、 グルタチオン抱合体構造を有する有機ヒ素化合物である.
  • 腫瘍細胞の細胞膜表面に発現するシスチントランスポーターを介する機序などにより、 細胞内に取り込まれた後にミトコンドリアの機能障害 (膜電位の低下等) 、 細胞内活性酸素種の産生促進などを引き起こすことにより、 アポトーシスおよび細胞周期停止を誘導し、 腫瘍増殖抑制作用を示す.

心電図異常・不整脈

  • QT間隔延長の恐れがあるため、 QT延長を起こす薬剤と併用注意 (例:抗精神薬、 抗不整脈薬、 H2ブロッカー、 一部のマクロライド系抗菌薬等).

調剤・投与上の注意

  • 有機ヒ素製剤のため、 薬剤使用基準、 廃棄基準を施設が満たしていることを確認する.
  • 中心静脈から投与することが望ましい.
  • ヒ素中毒に対するキレート治療等 (ジメルカプロールやペニシラミン) の解毒作用効果は不明であるため、 過量投与時は血液透析を考慮する.

有害事象発現時の休薬・減量の目安

関連する臨床試験の結果

SP-02L02試験 (unpublished)

概要

  • 国際多施設共同、 単一群、 非盲検、 非無作為化、 第II相試験.
  • 対象 : 再発又は難治性の末梢T細胞リンパ腫患者65例 (日本人37例含む).
CR:完全奏功 (complete response)、 PR:部分奏効 (partial response)、 PTCL-NOS:末梢性T細胞リンパ腫-非特定型 (peripheral T-cell lymphoma, not otherwise specified)、 AITL:血管免疫芽球性T細胞リンパ腫 (angioimmunoblastic T-cell lymphoma) 、 ALCL:未分化大細胞リンパ腫 (anaplastic large cell lymphoma)、 SD:病勢安定 (stable disease)

結果

  • 全奏効率 : 19.3% (90%CI 11.2-29.9、 CR : 8.8%、 PR : 10.8%)
  • 奏効率 (PTCL-NOS) : 16.2%
  • 奏効率 (AITL) : 29.4%
  • 奏効率 (ALK陰性ALCL) : 0.0%
  • 病勢コントロール率 (SD以上) : 45.6% (90%CI 34.3-57.3)
  • 奏効までの期間 : 61日 (90%CI 59.0-67.0)
  • 奏効期間 : 158日 (90%CI 83.0-385.0)
  • 無増悪生存期間 : 99日 (90%CI 59.0-129.0)
  • 全生存期間 : 529日 (90%CI 313.0-708.0)

参考文献

最終更新:2022年8月28日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
監修医師:伊勢原協同病院血液内科 扇屋大輔
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主な有害事象

  • AST増加 (16.9%)
  • 発熱 (15.4%)
  • ALT増加 (15.4%)
  • 倦怠感 (13.8%)
  • 貧血 (12.3%)
  • 食欲減退 (10.8%)
  • 血小板減少 (10.8%)

その他の重要な有害事象

  • せん妄 (10.8%)
  • QT間隔延長 (3.1%)

特徴と注意点

特徴

  • 生体内における無機ヒ素化合物の代謝過程で生じる中間代謝物の1つであり、 グルタチオン抱合体構造を有する有機ヒ素化合物である.
  • 腫瘍細胞の細胞膜表面に発現するシスチントランスポーターを介する機序などにより、 細胞内に取り込まれた後にミトコンドリアの機能障害 (膜電位の低下等) 、 細胞内活性酸素種の産生促進などを引き起こすことにより、 アポトーシスおよび細胞周期停止を誘導し、 腫瘍増殖抑制作用を示す.

心電図異常・不整脈

  • QT間隔延長の恐れがあるため、 QT延長を起こす薬剤と併用注意 (例:抗精神薬、 抗不整脈薬、 H2ブロッカー、 一部のマクロライド系抗菌薬等).

調剤・投与上の注意

  • 有機ヒ素製剤のため、 薬剤使用基準、 廃棄基準を施設が満たしていることを確認する.
  • 中心静脈から投与することが望ましい.
  • ヒ素中毒に対するキレート治療等 (ジメルカプロールやペニシラミン) の解毒作用効果は不明であるため、 過量投与時は血液透析を考慮する.

有害事象発現時の休薬・減量の目安

関連する臨床試験の結果

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概要

  • 国際多施設共同、 単一群、 非盲検、 非無作為化、 第II相試験.
  • 対象 : 再発又は難治性の末梢T細胞リンパ腫患者65例 (日本人37例含む).
CR:完全奏功 (complete response)、 PR:部分奏効 (partial response)、 PTCL-NOS:末梢性T細胞リンパ腫-非特定型 (peripheral T-cell lymphoma, not otherwise specified)、 AITL:血管免疫芽球性T細胞リンパ腫 (angioimmunoblastic T-cell lymphoma) 、 ALCL:未分化大細胞リンパ腫 (anaplastic large cell lymphoma)、 SD:病勢安定 (stable disease)

結果

  • 全奏効率 : 19.3% (90%CI 11.2-29.9、 CR : 8.8%、 PR : 10.8%)
  • 奏効率 (PTCL-NOS) : 16.2%
  • 奏効率 (AITL) : 29.4%
  • 奏効率 (ALK陰性ALCL) : 0.0%
  • 病勢コントロール率 (SD以上) : 45.6% (90%CI 34.3-57.3)
  • 奏効までの期間 : 61日 (90%CI 59.0-67.0)
  • 奏効期間 : 158日 (90%CI 83.0-385.0)
  • 無増悪生存期間 : 99日 (90%CI 59.0-129.0)
  • 全生存期間 : 529日 (90%CI 313.0-708.0)

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