治療スケジュール
概要
監修医師

Quizartinib:キザルチニブ(ヴァンフリタ®®)

投与量コース投与日
26.5 mg 経口 Day1~14
53 mg 経口 Day15~

その他

・QT間隔延長が用量制限毒性となる.
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本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

*適正使用ガイドは「第一三共株式会社」 の外部サイトへ遷移します.

主な有害事象

QuANTUM-R試験¹⁾より引用

骨髄抑制

  • 白血球数減少 (91%、 ≧Grade3 83%)
  • リンパ球数減少 (80%、 ≧Grade3 60%)
  • ヘモグロビン減少 (68%、 ≧Grade3 53%)
  • 好中球数減少 (62%、 ≧Grade3 59%)
  • 血小板数減少 (61%、 ≧Grade3 56%)
  • 発熱性好中球減少症 (34%、 ≧Grade3 31%)
  • 汎血球減少症 (4%、 ≧Grade3 4%)

主な有害事象

  • 感染症 (69%、 ≧Grade3 45%)
  • 出血 (49%、 ≧Grade3 10%)
  • 嘔気 (48%、 ≧Grade3 2%)
  • ALT増加 (44%、 ≧Grade3 4%)
  • 倦怠感 (40%、 ≧Grade3 8%)
  • 無力症 (39%、 ≧Grade3 8%)
  • 発熱 (38%、 ≧Grade3 2%)
  • 筋骨格痛 (38%、 ≧Grade3 4%)
  • 低K血症 (34%、 ≧Grade3 11%)
  • 嘔吐 (33%、 ≧Grade3 3%)
  • 下痢 (29%、 ≧Grade3 2%)
  • 血中ビリルビン増加 (27%、 ≧Grade3 4%)
  • 心電図QT延長 (27%、 ≧Grade3 4%)
  • 咳 (24%、 ≧Grade3 1%)
  • 発疹 (22%、 ≧Grade3 2%)
  • 腹痛 (22%、 ≧Grade3 2%)
  • 頭痛 (22%、 ≧Grade3 1%)
  • 敗血症および敗血症性ショック (21%、 ≧Grade3 19%)
  • 末梢性浮腫 (21%、 ≧Grade3 20%)
  • 呼吸困難 (21%、 ≧Grade3 6%)
  • 食欲不振 (20%、 ≧Grade3 2%)
  • 便秘 (20%、 ≧Grade3 0%)
  • 口内炎 (18%、 ≧Grade3 3%)
  • 肺炎 (16%、 ≧Grade3 5%)
  • 低Mg血症 (15%、 ≧Grade3 0%)
  • めまい (15%、 ≧Grade3 0%)
  • ALT増加 (14%、 ≧Grade3 4%)
  • 低血圧 (14%、 ≧Grade3 4%)
  • 低Ca血症 (13%、 ≧Grade3 1%)
  • GVHD (12%、 ≧Grade3 5%)
  • 体重減少 (12%、 ≧Grade3 1%)
  • 咽頭痛 (10%、 ≧Grade3 0%)
  • 低リン血症 (10%、 ≧Grade3 5%)
  • 低Na血症 (10%、 ≧Grade3 4%)

その他重要な有害事象

  • 急性腎障害 (6%、 ≧Grade3 3%)

特徴と注意点

投与開始前

  • コンパニオン診断薬である「リューコストラットCDx FLT3変異検査」により、FLT3-ITD変異が確認された患者に投与する.
  • コンパニオン診断薬に関する情報は、「医薬品医療機器総合機構 (PMDA)のコンパニオン診断薬等の情報」²⁾ を参照する.
  • 尚、 FLT3-TKD変異陽性には効果を認めず、 保険適用でもない.
  • 心電図検査および電解質検査を行う.
  • 強いCYP阻害剤併用時17.7 mgから開始.
   (例:イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)

投与開始後

  • QT延長を参照する.
  • 最初は2週間は週に1回、その後は月に1回心電図検査を実施.
  • QT間隔はFridericia補正式を用いたQTcF値を用いる.
  • QTcF値>500msecの場合は休薬する.
  • QTcF値450~500msecの場合は減量を行う.
  • 電解質異常がある場合は補正を行う.

減量・休薬基準

関連する臨床試験の結果

QuANTUM-R試験¹⁾

概要

  • 国際共同ランダム化非盲検第3相試験
  • 対象: FLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAML患者367例
  • 介入群:キザルチニブ
  • 対照群:救援化学療法
(救援化学療法 = LoDAC、 MEC、 FLAG-IDA 等)
  • 主要評価項目:OS
  • 副次評価項目: EFS
OS:全生存期間、 EFS: 無イベント生存期間

結果

  • OS中央値:キザルチニブ群 6.2ヵ月 vs 救援化学療法群 4.7ヵ月.
Lancet Oncol. 2019 Jul;20(7):984-997.より引用
  • EFS中央値:キザルチニブ群 6ヵ月 vs 救援化学療法群 3.7ヵ月.
Lancet Oncol. 2019 Jul;20(7):984-997.より引用

参考文献

  1. Lancet Oncol. 2019 Jul;20(7):984-997.
  2. 医薬品医療機器総合機構 (PMDA), コンパニオン診断薬等の情報

最終更新:2022年5月2日
監修医師:伊勢原協同病院血液内科 扇屋大輔
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26.5 mg 経口 Day1~14
53 mg 経口 Day15~

その他

・QT間隔延長が用量制限毒性となる.

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

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主な有害事象

QuANTUM-R試験¹⁾より引用

骨髄抑制

  • 白血球数減少 (91%、 ≧Grade3 83%)
  • リンパ球数減少 (80%、 ≧Grade3 60%)
  • ヘモグロビン減少 (68%、 ≧Grade3 53%)
  • 好中球数減少 (62%、 ≧Grade3 59%)
  • 血小板数減少 (61%、 ≧Grade3 56%)
  • 発熱性好中球減少症 (34%、 ≧Grade3 31%)
  • 汎血球減少症 (4%、 ≧Grade3 4%)

主な有害事象

  • 感染症 (69%、 ≧Grade3 45%)
  • 出血 (49%、 ≧Grade3 10%)
  • 嘔気 (48%、 ≧Grade3 2%)
  • ALT増加 (44%、 ≧Grade3 4%)
  • 倦怠感 (40%、 ≧Grade3 8%)
  • 無力症 (39%、 ≧Grade3 8%)
  • 発熱 (38%、 ≧Grade3 2%)
  • 筋骨格痛 (38%、 ≧Grade3 4%)
  • 低K血症 (34%、 ≧Grade3 11%)
  • 嘔吐 (33%、 ≧Grade3 3%)
  • 下痢 (29%、 ≧Grade3 2%)
  • 血中ビリルビン増加 (27%、 ≧Grade3 4%)
  • 心電図QT延長 (27%、 ≧Grade3 4%)
  • 咳 (24%、 ≧Grade3 1%)
  • 発疹 (22%、 ≧Grade3 2%)
  • 腹痛 (22%、 ≧Grade3 2%)
  • 頭痛 (22%、 ≧Grade3 1%)
  • 敗血症および敗血症性ショック (21%、 ≧Grade3 19%)
  • 末梢性浮腫 (21%、 ≧Grade3 20%)
  • 呼吸困難 (21%、 ≧Grade3 6%)
  • 食欲不振 (20%、 ≧Grade3 2%)
  • 便秘 (20%、 ≧Grade3 0%)
  • 口内炎 (18%、 ≧Grade3 3%)
  • 肺炎 (16%、 ≧Grade3 5%)
  • 低Mg血症 (15%、 ≧Grade3 0%)
  • めまい (15%、 ≧Grade3 0%)
  • ALT増加 (14%、 ≧Grade3 4%)
  • 低血圧 (14%、 ≧Grade3 4%)
  • 低Ca血症 (13%、 ≧Grade3 1%)
  • GVHD (12%、 ≧Grade3 5%)
  • 体重減少 (12%、 ≧Grade3 1%)
  • 咽頭痛 (10%、 ≧Grade3 0%)
  • 低リン血症 (10%、 ≧Grade3 5%)
  • 低Na血症 (10%、 ≧Grade3 4%)

その他重要な有害事象

  • 急性腎障害 (6%、 ≧Grade3 3%)

特徴と注意点

投与開始前

  • コンパニオン診断薬である「リューコストラットCDx FLT3変異検査」により、FLT3-ITD変異が確認された患者に投与する.
  • コンパニオン診断薬に関する情報は、「医薬品医療機器総合機構 (PMDA)のコンパニオン診断薬等の情報」²⁾ を参照する.
  • 尚、 FLT3-TKD変異陽性には効果を認めず、 保険適用でもない.
  • 心電図検査および電解質検査を行う.
  • 強いCYP阻害剤併用時17.7 mgから開始.
   (例:イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)

投与開始後

  • QT延長を参照する.
  • 最初は2週間は週に1回、その後は月に1回心電図検査を実施.
  • QT間隔はFridericia補正式を用いたQTcF値を用いる.
  • QTcF値>500msecの場合は休薬する.
  • QTcF値450~500msecの場合は減量を行う.
  • 電解質異常がある場合は補正を行う.

減量・休薬基準

関連する臨床試験の結果

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概要

  • 国際共同ランダム化非盲検第3相試験
  • 対象: FLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAML患者367例
  • 介入群:キザルチニブ
  • 対照群:救援化学療法
(救援化学療法 = LoDAC、 MEC、 FLAG-IDA 等)
  • 主要評価項目:OS
  • 副次評価項目: EFS
OS:全生存期間、 EFS: 無イベント生存期間

結果

  • OS中央値:キザルチニブ群 6.2ヵ月 vs 救援化学療法群 4.7ヵ月.
Lancet Oncol. 2019 Jul;20(7):984-997.より引用
  • EFS中央値:キザルチニブ群 6ヵ月 vs 救援化学療法群 3.7ヵ月.
Lancet Oncol. 2019 Jul;20(7):984-997.より引用

参考文献

  1. Lancet Oncol. 2019 Jul;20(7):984-997.
  2. 医薬品医療機器総合機構 (PMDA), コンパニオン診断薬等の情報

最終更新:2022年5月2日
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