治療スケジュール
概要
監修医師

AraC:シタラビン(キロサイド®)

投与量コース投与日
10mg/m²/回 1日2回 (12時間毎) 皮下注1Day 1~14

ACR:アクラルビシン(アクラシノン®)

投与量コース投与日
14mg/m² (Age≧70は10mg/m²) 点滴静注1Day 1~4

G-CSF:フィルグラスチム(グラン®)

投与量コース投与日
200μg/m² 皮下注1Day 1~14

G-CSF:レノグラスチム(ノイトロジン®)

投与量コース投与日
5μg/kg 皮下注1Day 1~14

前投薬

Day1~4は5-HT3受容体拮抗薬を使用.

その他

1コースは28日間.
G-CSFの皮下注が困難な場合は静注を検討.
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本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

主な有害事象

詳細な有害事象の頻度については記載なし.

経験的には骨髄抑制、 発熱性好中球減少症、 各種感染症の頻度が高い.

特徴と注意点

  • G-CSFによる白血病細胞のプライミング療法. 但し、 G-CSFのプライミング療法への保険適用はないので注意が必要.
  • G-CSFの用量だけでなく、 G-CSFの使用自体も十分なエビデンスはなく、 G-CSFを省略したCA療法も普及している.
  • CAG療法は、 高齢者の急性骨髄性白血病、 特に骨髄異形成症候群からの進展の場合に寛解導入療法として使用される.
  • 進行期MDSにおけるCA療法とIDR+Ara-C療法を比較した場合、 生存期間について有意差を認めなかった¹⁾.
  • 腫瘍量が多い場合、 腫瘍崩壊症候群が出現するため、 十分な予防が必要.
  • 治療終了後の白血球減少期に重症感染症が発症した場合には、 骨髄が低形成で白血病細胞が著減していれば、 G-CSFを使用しても良いが、 できるだけ短期間とする.
  • アクラルビシンには累積心毒性があるため、 累積上限量は600mg/bodyとする.

関連する臨床試験の結果

Leukemia. 1995 Jan;9(1):10-4.²⁾

概要

  • 再発AML患者18例を対象とした臨床試験.
  • 年齢中央値44歳、 範囲18~74歳.
  • CAG療法を用いて、 CR、 生存期間、 毒性について評価.
CR:完全寛解

結果

  • 追跡期間中央値12ヵ月.
  • CR:1または2コースで83% (15/18人).
  • CRの中には、 早期再発、 2回目以降の再発、 抵抗性再発を起こした難治性患者10人中8人が含まれており、 再発した3人の患者のうち2人は修正CAGレジメンによる再導入後に再びCRを達成した.
  • CR期間中央値は6ヵ月、 生存期間中央値は17ヵ月であった.
  • 毒性については、 導入療法の初回コースにおける骨髄抑制は中等度から重度であったが、 重度の非血液学的毒性 (WHO Grade3以上) は稀であった.

参考文献

  1. Int J Hematol. 2010 Jan;91(1):97-103.
  2. Leukemia. 1995 Jan;9(1):10-4.

最終更新:2021年10月31日
執筆:牛久愛和総合病院薬剤センタ- 秋場孝則
監修医師:伊勢原協同病院血液内科 扇屋大輔
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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主な有害事象

詳細な有害事象の頻度については記載なし.

経験的には骨髄抑制、 発熱性好中球減少症、 各種感染症の頻度が高い.

特徴と注意点

  • G-CSFによる白血病細胞のプライミング療法. 但し、 G-CSFのプライミング療法への保険適用はないので注意が必要.
  • G-CSFの用量だけでなく、 G-CSFの使用自体も十分なエビデンスはなく、 G-CSFを省略したCA療法も普及している.
  • CAG療法は、 高齢者の急性骨髄性白血病、 特に骨髄異形成症候群からの進展の場合に寛解導入療法として使用される.
  • 進行期MDSにおけるCA療法とIDR+Ara-C療法を比較した場合、 生存期間について有意差を認めなかった¹⁾.
  • 腫瘍量が多い場合、 腫瘍崩壊症候群が出現するため、 十分な予防が必要.
  • 治療終了後の白血球減少期に重症感染症が発症した場合には、 骨髄が低形成で白血病細胞が著減していれば、 G-CSFを使用しても良いが、 できるだけ短期間とする.
  • アクラルビシンには累積心毒性があるため、 累積上限量は600mg/bodyとする.

関連する臨床試験の結果

Leukemia. 1995 Jan;9(1):10-4.²⁾

概要

  • 再発AML患者18例を対象とした臨床試験.
  • 年齢中央値44歳、 範囲18~74歳.
  • CAG療法を用いて、 CR、 生存期間、 毒性について評価.
CR:完全寛解

結果

  • 追跡期間中央値12ヵ月.
  • CR:1または2コースで83% (15/18人).
  • CRの中には、 早期再発、 2回目以降の再発、 抵抗性再発を起こした難治性患者10人中8人が含まれており、 再発した3人の患者のうち2人は修正CAGレジメンによる再導入後に再びCRを達成した.
  • CR期間中央値は6ヵ月、 生存期間中央値は17ヵ月であった.
  • 毒性については、 導入療法の初回コースにおける骨髄抑制は中等度から重度であったが、 重度の非血液学的毒性 (WHO Grade3以上) は稀であった.

参考文献

  1. Int J Hematol. 2010 Jan;91(1):97-103.
  2. Leukemia. 1995 Jan;9(1):10-4.

最終更新:2021年10月31日
執筆:牛久愛和総合病院薬剤センタ- 秋場孝則
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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