治療スケジュール
概要
監修医師

Gilteritinib:ギルテリチニブ(ゾスパタ®)

投与量コース投与日
120mg 経口1Day 1~

その他

4週間の投与により、 効果が見られない場合は患者状態を考慮した上で1日1回200mgに増量可能. 200mgから減量する場合は1日1回120mg以下の用量とする.
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本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

*適正使用ガイドは「アステラス製薬株式会社」 の外部サイトへ遷移します.

主な有害事象

ADMIRAL試験¹⁾より引用

骨髄抑制

  • 貧血 (47.2%、 ≧Grade3 40.7%)
  • 血小板減少 (25.6%、 ≧Grade3 22.8%)

重大な有害事象

  • 発熱性好中球減少症 (46.7%、 ≧Grade3 45.9%)
  • ALT上昇 (41.9%、 ≧Grade3 13.8%)
  • AST上昇 (40.2%、 ≧Grade3 14.6%)
  • 低K血症 (28.9%、 ≧Grade3 13.0%)

その他

  • 発熱 (42.7%、 ≧Grade3 3.3%)
  • 下痢 (32.9%、 ≧Grade3 3.7%)
  • 便秘 (30.9%、 ≧Grade3 0.8%)
  • 倦怠感 (28.5%、 ≧Grade3 2.4%)
  • 咳嗽 (29.3%、 ≧Grade3 0.4%)
  • 頭痛 (26.0%、 ≧Grade3 1.2%)
  • 末梢性浮腫 (24.0%、 ≧Grade3 0.4%)
  • 嘔吐 (21.5%、 ≧Grade3 0.4%)
  • 呼吸困難 (23.6%、 ≧Grade3 4.1%)
  • ALP上昇 (22.8%、 ≧Grade3 2.8%)

特徴と注意点

  • 本剤は、 再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML治療薬の一つ.
  • コンパニオン診断薬である「リューコストラットCDx FLT3変異検査」により、FLT3-ITD変異又はFLT3-TKD変異陽性が確認された患者に投与する.
  • コンパニオン診断薬に関する情報は、「医薬品医療機器総合機構 (PMDA)のコンパニオン診断薬等の情報」²⁾ を参照する.
  • 従来のサルベージ化学療法に比較し、 全生存期間の延長、 安全性の向上が認められている¹⁾.
  • QT間隔延長の副作用があり、 投与前、 投与期間中は定期的な心電図検査、 電解質検査 (K、 Mg) を行う.
  • 500msecを超えるQT間隔延長があった場合は本剤を中止. 480msecまたはベースラインに戻るまで休薬し、 再開時は一段階減量を行う.
  • 遺伝毒性があるため、 本剤を投与中および投与終了後も女性は6ヵ月間、 男性は4ヵ月間避妊.

関連する臨床試験の結果

ADMIRAL試験¹⁾

概要

  • 再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML成人患者371人に対する第3相ランダム化比較試験.
  • ギルテリチニブ群とサルベージ化学療法群(以下対照群)について、 全生存期間、 完全寛解、 無イベント生存を比較.

結果

  • 追跡期間中央値17.8ヵ月.
  • 全生存期間:ギルテリチニブ群9.3ヵ月 vs 対照群5.6ヵ月 (HR0.64、 95%CI 0.49~0.83、 p<0.001).
N Engl J Med. 2019 Oct 31;381(18):1728-1740.より引用
  • 完全又は部分的な血液学的回復を伴う完全寛解:ギルテリチニブ群34.0% vs 対照群15.3% (RD18.6%、 95%CI 9.8~27.4).
  • 完全寛解:ギルテリチニブ群21.1% vs 対照群10.5% (RD10.6%、 95%CI 2.8~18.4).
  • 無イベント生存:ギルテリチニブ群2.8ヵ月 vs 対照群0.7ヵ月 (HR0.79、 95%CI 0.58~1.09).
  • Grade3以上の有害事象は、 ギルテリチニブ群で少なかった.
  • ギルテリチニブ群において、 QT延長は12人 (4.9%) に見られ、 うち6人が減量となった.

参考文献

  1. N Engl J Med. 2019 Oct 31;381(18):1728-1740.
  2. 医薬品医療機器総合機構 (PMDA)のコンパニオン診断薬等の情報

最終更新:2022年5月2日
執筆:牛久愛和総合病院薬剤センタ- 秋場孝則
監修医師:伊勢原協同病院血液内科 扇屋大輔
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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主な有害事象

ADMIRAL試験¹⁾より引用

骨髄抑制

  • 貧血 (47.2%、 ≧Grade3 40.7%)
  • 血小板減少 (25.6%、 ≧Grade3 22.8%)

重大な有害事象

  • 発熱性好中球減少症 (46.7%、 ≧Grade3 45.9%)
  • ALT上昇 (41.9%、 ≧Grade3 13.8%)
  • AST上昇 (40.2%、 ≧Grade3 14.6%)
  • 低K血症 (28.9%、 ≧Grade3 13.0%)

その他

  • 発熱 (42.7%、 ≧Grade3 3.3%)
  • 下痢 (32.9%、 ≧Grade3 3.7%)
  • 便秘 (30.9%、 ≧Grade3 0.8%)
  • 倦怠感 (28.5%、 ≧Grade3 2.4%)
  • 咳嗽 (29.3%、 ≧Grade3 0.4%)
  • 頭痛 (26.0%、 ≧Grade3 1.2%)
  • 末梢性浮腫 (24.0%、 ≧Grade3 0.4%)
  • 嘔吐 (21.5%、 ≧Grade3 0.4%)
  • 呼吸困難 (23.6%、 ≧Grade3 4.1%)
  • ALP上昇 (22.8%、 ≧Grade3 2.8%)

特徴と注意点

  • 本剤は、 再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML治療薬の一つ.
  • コンパニオン診断薬である「リューコストラットCDx FLT3変異検査」により、FLT3-ITD変異又はFLT3-TKD変異陽性が確認された患者に投与する.
  • コンパニオン診断薬に関する情報は、「医薬品医療機器総合機構 (PMDA)のコンパニオン診断薬等の情報」²⁾ を参照する.
  • 従来のサルベージ化学療法に比較し、 全生存期間の延長、 安全性の向上が認められている¹⁾.
  • QT間隔延長の副作用があり、 投与前、 投与期間中は定期的な心電図検査、 電解質検査 (K、 Mg) を行う.
  • 500msecを超えるQT間隔延長があった場合は本剤を中止. 480msecまたはベースラインに戻るまで休薬し、 再開時は一段階減量を行う.
  • 遺伝毒性があるため、 本剤を投与中および投与終了後も女性は6ヵ月間、 男性は4ヵ月間避妊.

関連する臨床試験の結果

ADMIRAL試験¹⁾

概要

  • 再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML成人患者371人に対する第3相ランダム化比較試験.
  • ギルテリチニブ群とサルベージ化学療法群(以下対照群)について、 全生存期間、 完全寛解、 無イベント生存を比較.

結果

  • 追跡期間中央値17.8ヵ月.
  • 全生存期間:ギルテリチニブ群9.3ヵ月 vs 対照群5.6ヵ月 (HR0.64、 95%CI 0.49~0.83、 p<0.001).
N Engl J Med. 2019 Oct 31;381(18):1728-1740.より引用
  • 完全又は部分的な血液学的回復を伴う完全寛解:ギルテリチニブ群34.0% vs 対照群15.3% (RD18.6%、 95%CI 9.8~27.4).
  • 完全寛解:ギルテリチニブ群21.1% vs 対照群10.5% (RD10.6%、 95%CI 2.8~18.4).
  • 無イベント生存:ギルテリチニブ群2.8ヵ月 vs 対照群0.7ヵ月 (HR0.79、 95%CI 0.58~1.09).
  • Grade3以上の有害事象は、 ギルテリチニブ群で少なかった.
  • ギルテリチニブ群において、 QT延長は12人 (4.9%) に見られ、 うち6人が減量となった.

参考文献

  1. N Engl J Med. 2019 Oct 31;381(18):1728-1740.
  2. 医薬品医療機器総合機構 (PMDA)のコンパニオン診断薬等の情報

最終更新:2022年5月2日
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