治療スケジュール
概要
監修医師

Ibrutinib:イブルチニブ(イムブルビカ®)

投与量コース投与日
420mg/回 1日1回 経口1-Day 1~

その他

慢性リンパ性白血病、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫に対しては420mgを1日1回経口投与.
再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫に対しては、560mgを1日1回経口投与.
造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病 (ステロイド剤の投与で効果不十分な場合) に対して420mgを1日1回経口投与.
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本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

*適正使用ガイドは「ヤンセンファーマ株式会社」 の外部サイトへ遷移します.

主な有害事象

イブルチニブ単剤による海外第II相試験 (PCYC-1118E試験)¹⁾、 海外第III相試験 (PCYC-1127-CA試験)²⁾より引用 (適正使用ガイドの情報を参照し作成)

骨髄抑制

  • 貧血 (≧Grade3 3.2%¹⁾、 ≧Grade3 9.7%²⁾)
  • 好中球減少症 (≧Grade3 17.5%¹⁾、 ≧Grade3 16.1%²⁾)
  • 血小板減少症 (≧Grade3 12.7%¹⁾、 ≧Grade3 6.5%²⁾)

主な有害事象

  • 出血 (44.4%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 45.2%、 ≧Grade3 0.0%²⁾)
  • 感染症 (73.0%、 ≧Grade3 14.3%¹⁾、 74.2%、 ≧Grade3 19.4%²⁾)

その他重要な有害事象

  • 不整脈 (9.5%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 12.9%、 ≧Grade3 6.5%²⁾)
  • 眼障害 (19.0%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 35.5%、 ≧Grade3 0.0%²⁾)
  • 肝障害 (1.6%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 9.7%、 ≧Grade3 3.2%²⁾)
  • 間質性肺疾患 (3.2%、 ≧Grade3 0.0%¹⁾、 0.0%、 ≧Grade3 0.0%²⁾)
  • 二次性悪性腫瘍 (14.3%、 ≧Grade3 3.2%¹⁾、 9.7%、 ≧Grade3 6.5%²⁾)

特徴と注意点

適応

  • イブルチニブは慢性リンパ性白血病又は小リンパ球性リンパ腫 (CLL/SLL)原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫 (WM/LPL)、 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 (MCL)、 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病 (ステロイド剤の投与で効果不十分な場合) に保険適用.
  • CLL/SLLおよびWM/LPLには420mgを1日1回、 MCLには560mgを1日1回、 慢性移植片対宿主病には420mgを1日1回内服.

特徴

  • 出血性事象の発現が報告されているため、 以下の因子を有する患者に投与する際はPT-INR、 APTT、 血小板凝集能、 第Ⅷ凝固因子、 von Willebrand因子活性を確認の上慎重に投与. 
  • CYP3A4で代謝されるためCYP3A阻害作用のない薬剤への変更もしくは140mgに減量を考慮. 
  • CLL/SLLまたはMCL患者において、 イブルチニブ投与中に腫瘍性リンパ球数の増加が高頻度で認められる. 一過性のリンパ球増加は病勢進行の徴候ではないため患者の状態を十分に把握する. 

出血の高リスク因子

  • 抗凝固薬または抗血小板薬の併用
  • 周術期患者
  • 年齢65歳以上
  • 脂質異常症の既往
  • 精神神経疾患の既往
  • 大きな事故やけがの既往
  • リンパ球数の増加 (100×10³/µL以上)
  • 血小板数の減少 (100×10³/µL以下)
  • 出血の既往
  • 軽度の肝機能障害
  • CYP3A阻害薬の併用

関連する臨床試験の結果 作成中

PCYC-1127-CA試験 (ランダム化パート) (論文未公表であり添付文書の情報を参照し掲載)

概要

  • 対象:未治療及び再発又は難治性のWM/LPL患者.
  • リツキシマブ+プラセボ (Pbo+R群) とリツキシマブ+イブルチニブ420mg (Ibr+R群) を比較する海外第III相臨床試験. 
  • リツキシマブは375mg/m²を第1~4週及び第17~20週の第1日目に計8回静脈内投与. 

結果

  • 無増悪生存期間中央値:Ibr+R群 (95%CI 35.0-NE) vs Pbo+R群 20.3ヵ月 (95%CI 13.7-27.6)、  HR 0.202 (95%CI 0.107-0.380、 p<0.001). 

54179060WAL2002試験 (論文未公表であり添付文書の情報を参照し掲載)

概要

  • 対象:未治療及び再発又は難治性のWM/LPL患者.
  • リツキシマブ+イブルチニブ420mg投与した国内第II相臨床試験. 
  • リツキシマブは375mg/m²を第1~4週及び第17~20週の第1日目に計8回静脈内投与.

結果

  • 奏効率 (部分奏効以上):87.5% (95%CI 61.7-98.4). 

参考文献 作成中

  1. イムブルビカ適正使用ガイド

最終更新:2023年2月21日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
監修医師:伊勢原協同病院血液内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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投与量コース投与日
420mg/回 1日1回 経口1-Day 1~

その他

慢性リンパ性白血病、原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫に対しては420mgを1日1回経口投与.
再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫に対しては、560mgを1日1回経口投与.
造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病 (ステロイド剤の投与で効果不十分な場合) に対して420mgを1日1回経口投与.

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

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主な有害事象

イブルチニブ単剤による海外第II相試験 (PCYC-1118E試験)¹⁾、 海外第III相試験 (PCYC-1127-CA試験)²⁾より引用 (適正使用ガイドの情報を参照し作成)

骨髄抑制

  • 貧血 (≧Grade3 3.2%¹⁾、 ≧Grade3 9.7%²⁾)
  • 好中球減少症 (≧Grade3 17.5%¹⁾、 ≧Grade3 16.1%²⁾)
  • 血小板減少症 (≧Grade3 12.7%¹⁾、 ≧Grade3 6.5%²⁾)

主な有害事象

  • 出血 (44.4%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 45.2%、 ≧Grade3 0.0%²⁾)
  • 感染症 (73.0%、 ≧Grade3 14.3%¹⁾、 74.2%、 ≧Grade3 19.4%²⁾)

その他重要な有害事象

  • 不整脈 (9.5%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 12.9%、 ≧Grade3 6.5%²⁾)
  • 眼障害 (19.0%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 35.5%、 ≧Grade3 0.0%²⁾)
  • 肝障害 (1.6%、 ≧Grade3 1.6%¹⁾、 9.7%、 ≧Grade3 3.2%²⁾)
  • 間質性肺疾患 (3.2%、 ≧Grade3 0.0%¹⁾、 0.0%、 ≧Grade3 0.0%²⁾)
  • 二次性悪性腫瘍 (14.3%、 ≧Grade3 3.2%¹⁾、 9.7%、 ≧Grade3 6.5%²⁾)

特徴と注意点

適応

  • イブルチニブは慢性リンパ性白血病又は小リンパ球性リンパ腫 (CLL/SLL)原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫 (WM/LPL)、 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 (MCL)、 造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病 (ステロイド剤の投与で効果不十分な場合) に保険適用.
  • CLL/SLLおよびWM/LPLには420mgを1日1回、 MCLには560mgを1日1回、 慢性移植片対宿主病には420mgを1日1回内服.

特徴

  • 出血性事象の発現が報告されているため、 以下の因子を有する患者に投与する際はPT-INR、 APTT、 血小板凝集能、 第Ⅷ凝固因子、 von Willebrand因子活性を確認の上慎重に投与. 
  • CYP3A4で代謝されるためCYP3A阻害作用のない薬剤への変更もしくは140mgに減量を考慮. 
  • CLL/SLLまたはMCL患者において、 イブルチニブ投与中に腫瘍性リンパ球数の増加が高頻度で認められる. 一過性のリンパ球増加は病勢進行の徴候ではないため患者の状態を十分に把握する. 

出血の高リスク因子

  • 抗凝固薬または抗血小板薬の併用
  • 周術期患者
  • 年齢65歳以上
  • 脂質異常症の既往
  • 精神神経疾患の既往
  • 大きな事故やけがの既往
  • リンパ球数の増加 (100×10³/µL以上)
  • 血小板数の減少 (100×10³/µL以下)
  • 出血の既往
  • 軽度の肝機能障害
  • CYP3A阻害薬の併用

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概要

  • 対象:未治療及び再発又は難治性のWM/LPL患者.
  • リツキシマブ+プラセボ (Pbo+R群) とリツキシマブ+イブルチニブ420mg (Ibr+R群) を比較する海外第III相臨床試験. 
  • リツキシマブは375mg/m²を第1~4週及び第17~20週の第1日目に計8回静脈内投与. 

結果

  • 無増悪生存期間中央値:Ibr+R群 (95%CI 35.0-NE) vs Pbo+R群 20.3ヵ月 (95%CI 13.7-27.6)、  HR 0.202 (95%CI 0.107-0.380、 p<0.001). 

54179060WAL2002試験 (論文未公表であり添付文書の情報を参照し掲載)

概要

  • 対象:未治療及び再発又は難治性のWM/LPL患者.
  • リツキシマブ+イブルチニブ420mg投与した国内第II相臨床試験. 
  • リツキシマブは375mg/m²を第1~4週及び第17~20週の第1日目に計8回静脈内投与.

結果

  • 奏効率 (部分奏効以上):87.5% (95%CI 61.7-98.4). 

参考文献 作成中

  1. イムブルビカ適正使用ガイド

最終更新:2023年2月21日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

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