ペムブロリズマブ+トラスツズマブ+カペシタビン+オキサリプラチン
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
200mg 点滴 | 1~35 | Day 1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
初回8mg/kg、以降6mg/kg 点滴 | 1~ | Day 1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
130mg/m² 点滴 | 1~6または8 | Day 1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
1000mg/m² 1日2回 内服 | 1~ | Day 1~14 |
トラスツズマブによるinfusion reactionの発現回避を目的とした前投薬の有用性は確認されていない。 |
1コース21日間 |
- キイトルーダ® (添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*)
- ハーセプチン® (添付文書)
- ゼローダ® (添付文書)
- エルプラット® (添付文書)
【1コース】3週間
【催吐性】中等度
【FN発症】未報告
KEYNOTE-811試験³⁾の投与スケジュール
ペムブロリズマブ : 200mgを3週ごとに、 各サイクル1日目に30分かけて投与
トラスツズマブ : 初回8mg/kg、 以降は6mg/kgを3週ごとに、 各サイクル1日目に投与
L-OHP : 130mg/m²を3週ごとに、 各サイクル1日目に2時間かけて投与 (最大6~8コースまでとすることも可能)
Cape : 1,000 mg/m²を1日2回、 各サイクル1~14日目に3週ごとで投与
ペムブロリズマブは最大35サイクル (約2年間) まで投与され、 トラスツズマブおよびCapeは、 医師の判断により35サイクル後も最大1年間の延長投与が可能とされた。
未治療・HER2陽性の局所進行切除不能または転移性胃腺癌/食道胃接合部腺癌698例を対象に実施された、 国際共同無作為化第III相二重盲検プラセボ対照試験である。 ペムブロリズマブ+トラスツズマブ+化学療法群 (ペムブロリズマブ群) と、 プラセボ+トラスツズマブ+化学療法群 (プラセボ群) に1:1の比率で無作為に割り付け、 主要評価項目としてPFSおよびOSが設定された。 化学療法は、 5-FU+シスプラチン (FP療法) またはカペシタビン+オキサリプラチン (CAPOX療法) から選択された。 なお、 日本においてはSOX療法コホートとして全40例が組み入れられた。
【有効性】ペムブロリズマブ群 (vs プラセボ群)
- PFS中央値 : 10.0ヵ月 (vs 8.1ヵ月)
- OS中央値 : 20.0ヵ月 (vs 16.8ヵ月)
- 客観的奏効率 : 72.6% (vs 59.8%)
- 奏効期間中央値: 11.3ヵ月 (vs 9.5%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (≧Grade3)
主な免疫関連有害事象
KEYNOTE-811試験³⁾の主な適格基準
ペムブロリズマブおよびトラスツズマブの減量は行わない。
▼カペシタビン⁴⁾
- CrCl 30–50mL/min : 75%用量に減量
- CrCl<30mL/min : 禁忌
▼オキサリプラチン⁴⁾
- CrCl<30mL/min : 初期投与量が85mg/m²の場合は、 65mg/m²への減量で投与する。 なお、 CrCl≧20mL/minの場合は減量が不要とする報告もある。
▼ペムブロリズマブの休薬・中止基準
▼トラスツズマブの休薬基準³⁾
▼CAPOXの減量・休薬・中止基準³⁾
本レジメンは、 HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌または食道胃接合部腺癌患者に対する1次治療として、 ペムブロリズマブをトラスツズマブと化学療法 (FP療法またはCAPOX療法) に上乗せするものである。
KEYNOTE-811試験³⁾のサブグループ解析では、 PD-L1 CPS≧1の患者群でペムブロリズマブの上乗せによるPFS改善効果がより顕著であった。
一方、 CPS<1の患者群では明確な上乗せ効果は示されなかった。 この結果を踏まえ、 キイトルーダ®添付文書では、 HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対して本剤を投与する場合には、 PD-L1の発現 (CPS) を確認し、 CPSについて臨床試験の成績を熟知した上で適応患者を選択するよう注意喚起されている。
キイトルーダ®の胃癌・最適使用推進ガイドラインでは、 PD-L1陽性 (CPS≧1) が確認されていないHER2陽性胃癌患者への投与は本剤の有効性が確立されておらず、 投与対象とならないとされている。
本レジメンを適用する場合、 PD-L1の発現 (CPS) を確認する必要がある。 適応判定に利用可能なコンパニオン診断薬は以下のとおり。
PD-L1検査
- PD-L1 IHC 22C3 pharmDx 「ダコ」
最終更新日 : 2025年5月26日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : HOKUTO編集部監修医師
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
200mg 点滴 | 1~35 | Day 1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
初回8mg/kg、以降6mg/kg 点滴 | 1~ | Day 1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
130mg/m² 点滴 | 1~6または8 | Day 1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
1000mg/m² 1日2回 内服 | 1~ | Day 1~14 |
トラスツズマブによるinfusion reactionの発現回避を目的とした前投薬の有用性は確認されていない。 |
1コース21日間 |
- キイトルーダ® (添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*)
- ハーセプチン® (添付文書)
- ゼローダ® (添付文書)
- エルプラット® (添付文書)
【1コース】3週間
【催吐性】中等度
【FN発症】未報告
KEYNOTE-811試験³⁾の投与スケジュール
ペムブロリズマブ : 200mgを3週ごとに、 各サイクル1日目に30分かけて投与
トラスツズマブ : 初回8mg/kg、 以降は6mg/kgを3週ごとに、 各サイクル1日目に投与
L-OHP : 130mg/m²を3週ごとに、 各サイクル1日目に2時間かけて投与 (最大6~8コースまでとすることも可能)
Cape : 1,000 mg/m²を1日2回、 各サイクル1~14日目に3週ごとで投与
ペムブロリズマブは最大35サイクル (約2年間) まで投与され、 トラスツズマブおよびCapeは、 医師の判断により35サイクル後も最大1年間の延長投与が可能とされた。
未治療・HER2陽性の局所進行切除不能または転移性胃腺癌/食道胃接合部腺癌698例を対象に実施された、 国際共同無作為化第III相二重盲検プラセボ対照試験である。 ペムブロリズマブ+トラスツズマブ+化学療法群 (ペムブロリズマブ群) と、 プラセボ+トラスツズマブ+化学療法群 (プラセボ群) に1:1の比率で無作為に割り付け、 主要評価項目としてPFSおよびOSが設定された。 化学療法は、 5-FU+シスプラチン (FP療法) またはカペシタビン+オキサリプラチン (CAPOX療法) から選択された。 なお、 日本においてはSOX療法コホートとして全40例が組み入れられた。
【有効性】ペムブロリズマブ群 (vs プラセボ群)
- PFS中央値 : 10.0ヵ月 (vs 8.1ヵ月)
- OS中央値 : 20.0ヵ月 (vs 16.8ヵ月)
- 客観的奏効率 : 72.6% (vs 59.8%)
- 奏効期間中央値: 11.3ヵ月 (vs 9.5%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (≧Grade3)
主な免疫関連有害事象
KEYNOTE-811試験³⁾の主な適格基準
ペムブロリズマブおよびトラスツズマブの減量は行わない。
▼カペシタビン⁴⁾
- CrCl 30–50mL/min : 75%用量に減量
- CrCl<30mL/min : 禁忌
▼オキサリプラチン⁴⁾
- CrCl<30mL/min : 初期投与量が85mg/m²の場合は、 65mg/m²への減量で投与する。 なお、 CrCl≧20mL/minの場合は減量が不要とする報告もある。
▼ペムブロリズマブの休薬・中止基準
▼トラスツズマブの休薬基準³⁾
▼CAPOXの減量・休薬・中止基準³⁾
本レジメンは、 HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌または食道胃接合部腺癌患者に対する1次治療として、 ペムブロリズマブをトラスツズマブと化学療法 (FP療法またはCAPOX療法) に上乗せするものである。
KEYNOTE-811試験³⁾のサブグループ解析では、 PD-L1 CPS≧1の患者群でペムブロリズマブの上乗せによるPFS改善効果がより顕著であった。
一方、 CPS<1の患者群では明確な上乗せ効果は示されなかった。 この結果を踏まえ、 キイトルーダ®添付文書では、 HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対して本剤を投与する場合には、 PD-L1の発現 (CPS) を確認し、 CPSについて臨床試験の成績を熟知した上で適応患者を選択するよう注意喚起されている。
キイトルーダ®の胃癌・最適使用推進ガイドラインでは、 PD-L1陽性 (CPS≧1) が確認されていないHER2陽性胃癌患者への投与は本剤の有効性が確立されておらず、 投与対象とならないとされている。
本レジメンを適用する場合、 PD-L1の発現 (CPS) を確認する必要がある。 適応判定に利用可能なコンパニオン診断薬は以下のとおり。
PD-L1検査
- PD-L1 IHC 22C3 pharmDx 「ダコ」
最終更新日 : 2025年5月26日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : HOKUTO編集部監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
あなたは医師もしくは医療関係者ですか?
HOKUTOへようこそ。当サイトでは、医師の方を対象に株式会社HOKUTOの臨床支援コンテンツを提供しています。