オキサリプラチン+レボホリナートカルシウム+フルオロウラシル+パニツムマブ
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
6mg/kg 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
85mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
200mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
400mg/m² 急速静注 | 1~ | Day1 |
2400mg/m² 持続静注 | 1~ | Day1~3 |
1コース14日間。 |
L-OHP+I−LV+5-FUをFOLFOX療法と呼ぶ。 |
- エルプラット® (添付文書)
- アイソボリン® (添付文書)
- フルオロウラシル (添付文書)
制吐薬の基本は5-HT3拮抗薬+デキサメタゾン
アプレピタント併用も選択肢
抗ヒスタミン薬 (パニツムマブの前投薬)
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
実臨床では、 末梢神経障害 (CIPN) の評価に、 CTCAEよりも症状の期間と程度を加味したDebiopharm社神経症状-感覚性毒性基準 (DEB-NTC) を用いる。 コンバージョンが明らかに困難と思われ、 延命を目的とするような症例では、 QOL低下を考慮して、 OPTIMOX1³⁾に準じたオキサリプラチン計画中止も積極的に検討する。
好中球数の投与開始基準は一般的に1500/μL以上だが、 複数回数投与によりその患者の毒性プロファイルがある程度予想できる場合には、 好中球数1200/μL前後でも投与可能とする医師はいる。
早期腫瘍縮小が得られ、 かつ抗EGFR抗体による毒性が患者にとって強いと感じられる時には抗EGFR抗体の一時休薬や終了も選択肢となりうる。
抗EGFR抗体による皮膚障害に対してJ-STEPP試験に準じた予防策も考慮する。 特にJ-STEPP試験に準じた予防策を行わないときは、 治療開始早期は抗EGFR抗体による皮膚障害のケアに注力する。
治療期間が長くなる1次治療では抗EGFR抗体による低Mg血症の出現に注意する。
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
左側RAS/BRAF野生型・MSS・HER2陰性における第一選択肢。 右側で腫瘍縮小が必要と考えられる対象においても治療選択肢となりうる。
若年・女性などには、 初回投与時から選択的NK1受容体拮抗型制吐剤を前投薬として用いることを検討する。
JCOG1018試験では、 75歳以上もしくは、 70-74歳かつPS2の高齢患者では、 1次治療PFSにおけるオキサリプラチンの上乗せ効果は乏しいことが報告されている。 患者の身体及び腫瘍状況を考慮して治療方針を決定する必要がある。 FL+Pmabも治療選択肢となりうる。
初回基準量と減量レベル
転移性大腸癌患者の1次治療において、 FOLFOX4療法 (フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン) +パニツムマブ (Pmab) の効果を、 FOLFOX4療法単独を対照に検証した第III相無作為化比較試験PRIMEの結果より、 KRAS遺伝子野生型の患者に限り、 無増悪生存期間 (PFS) を延長する可能性が示された。
KRAS遺伝子野生型
HR 0.80 (95%CI 0.66-0.97)、 p=0.02
KRAS遺伝子変異型
HR 1.29 (95%CI 1.04-1.62)、 p=0.02
KRAS遺伝子野生型
HR 0.83 (95%CI 0.67-1.02)、 p=0.072
最終解析では、 OSの延長が報告された
HR 0.83 (95%CI 0.70-0.98)、 p=0.03
KRAS遺伝子変異型
HR 1.24 (95%CI 0.98-1.57)、 p=0.068
KRAS遺伝子野生型
KRAS遺伝子変異型
KRAS遺伝子exon 2に変異のない野生型で転移性の大腸癌患者の1次治療において、 FOLFOX (フルオロウラシル、 レボホリナート、 オキサリプラチン) +パニツムマブ (Pmab) の効果を、 FOLFOX+ベバシズマブ (Bmab) を対照に検証した第II相試験PEAKの結果より、 全生存期間 (OS) の有意な延長が示された。
HR 0.87 (95%CI 0.65-1.17)、 p=0.353
全RAS野生型集団
HR 0.65 (95%CI 0.44-0.96)、 p=0.029
HR 0.62 (95%CI 0.44-0.89)、 p=0.009
全RAS野生型集団
HR 0.63 (95%CI 0.39-1.02)、 p=0.058
全RAS野生型集団
RAS遺伝子野生型で原発巣が左側の転移性大腸癌患者に対する1次治療の第1選択において、 FOLFOX (フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン) +パニツムマブ (Pmab)の効果を、 FOLFOX+Bmab (フルオロウラシル、 レボホリナート、 オキサリプラチン、 ベバシズマブ) を対照に検証した第Ⅲ相試験PARADIGMの結果より、FOLFOX+Bmabに比べて全生存期間 (OS) を延長する可能性が示された。
左側
HR 0.82 (95.798%CI 0.68-0.99)、 p=0.03
全患者
HR 0.84 (95%CI 0.72-0.98)、 p=0.03
左側
HR 1.00 (95%CI 0.83-1.20)
全患者
HR 1.05 (95%CI 0.90-1.24)
左側
全患者
左側
HR 0.86 (95%CI 0.70-1.10)
全患者
HR 0.89 (95%CI 0.74-1.06)
左側
全患者
最終更新日 : 2024年7月17日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
6mg/kg 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
85mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
200mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
400mg/m² 急速静注 | 1~ | Day1 |
2400mg/m² 持続静注 | 1~ | Day1~3 |
1コース14日間。 |
L-OHP+I−LV+5-FUをFOLFOX療法と呼ぶ。 |
- エルプラット® (添付文書)
- アイソボリン® (添付文書)
- フルオロウラシル (添付文書)
制吐薬の基本は5-HT3拮抗薬+デキサメタゾン
アプレピタント併用も選択肢
抗ヒスタミン薬 (パニツムマブの前投薬)
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
実臨床では、 末梢神経障害 (CIPN) の評価に、 CTCAEよりも症状の期間と程度を加味したDebiopharm社神経症状-感覚性毒性基準 (DEB-NTC) を用いる。 コンバージョンが明らかに困難と思われ、 延命を目的とするような症例では、 QOL低下を考慮して、 OPTIMOX1³⁾に準じたオキサリプラチン計画中止も積極的に検討する。
好中球数の投与開始基準は一般的に1500/μL以上だが、 複数回数投与によりその患者の毒性プロファイルがある程度予想できる場合には、 好中球数1200/μL前後でも投与可能とする医師はいる。
早期腫瘍縮小が得られ、 かつ抗EGFR抗体による毒性が患者にとって強いと感じられる時には抗EGFR抗体の一時休薬や終了も選択肢となりうる。
抗EGFR抗体による皮膚障害に対してJ-STEPP試験に準じた予防策も考慮する。 特にJ-STEPP試験に準じた予防策を行わないときは、 治療開始早期は抗EGFR抗体による皮膚障害のケアに注力する。
治療期間が長くなる1次治療では抗EGFR抗体による低Mg血症の出現に注意する。
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
左側RAS/BRAF野生型・MSS・HER2陰性における第一選択肢。 右側で腫瘍縮小が必要と考えられる対象においても治療選択肢となりうる。
若年・女性などには、 初回投与時から選択的NK1受容体拮抗型制吐剤を前投薬として用いることを検討する。
JCOG1018試験では、 75歳以上もしくは、 70-74歳かつPS2の高齢患者では、 1次治療PFSにおけるオキサリプラチンの上乗せ効果は乏しいことが報告されている。 患者の身体及び腫瘍状況を考慮して治療方針を決定する必要がある。 FL+Pmabも治療選択肢となりうる。
初回基準量と減量レベル
転移性大腸癌患者の1次治療において、 FOLFOX4療法 (フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン) +パニツムマブ (Pmab) の効果を、 FOLFOX4療法単独を対照に検証した第III相無作為化比較試験PRIMEの結果より、 KRAS遺伝子野生型の患者に限り、 無増悪生存期間 (PFS) を延長する可能性が示された。
KRAS遺伝子野生型
HR 0.80 (95%CI 0.66-0.97)、 p=0.02
KRAS遺伝子変異型
HR 1.29 (95%CI 1.04-1.62)、 p=0.02
KRAS遺伝子野生型
HR 0.83 (95%CI 0.67-1.02)、 p=0.072
最終解析では、 OSの延長が報告された
HR 0.83 (95%CI 0.70-0.98)、 p=0.03
KRAS遺伝子変異型
HR 1.24 (95%CI 0.98-1.57)、 p=0.068
KRAS遺伝子野生型
KRAS遺伝子変異型
KRAS遺伝子exon 2に変異のない野生型で転移性の大腸癌患者の1次治療において、 FOLFOX (フルオロウラシル、 レボホリナート、 オキサリプラチン) +パニツムマブ (Pmab) の効果を、 FOLFOX+ベバシズマブ (Bmab) を対照に検証した第II相試験PEAKの結果より、 全生存期間 (OS) の有意な延長が示された。
HR 0.87 (95%CI 0.65-1.17)、 p=0.353
全RAS野生型集団
HR 0.65 (95%CI 0.44-0.96)、 p=0.029
HR 0.62 (95%CI 0.44-0.89)、 p=0.009
全RAS野生型集団
HR 0.63 (95%CI 0.39-1.02)、 p=0.058
全RAS野生型集団
RAS遺伝子野生型で原発巣が左側の転移性大腸癌患者に対する1次治療の第1選択において、 FOLFOX (フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン) +パニツムマブ (Pmab)の効果を、 FOLFOX+Bmab (フルオロウラシル、 レボホリナート、 オキサリプラチン、 ベバシズマブ) を対照に検証した第Ⅲ相試験PARADIGMの結果より、FOLFOX+Bmabに比べて全生存期間 (OS) を延長する可能性が示された。
左側
HR 0.82 (95.798%CI 0.68-0.99)、 p=0.03
全患者
HR 0.84 (95%CI 0.72-0.98)、 p=0.03
左側
HR 1.00 (95%CI 0.83-1.20)
全患者
HR 1.05 (95%CI 0.90-1.24)
左側
全患者
左側
HR 0.86 (95%CI 0.70-1.10)
全患者
HR 0.89 (95%CI 0.74-1.06)
左側
全患者
最終更新日 : 2024年7月17日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
あなたは医師もしくは医療関係者ですか?
HOKUTOへようこそ。当サイトでは、医師の方を対象に株式会社HOKUTOの臨床支援コンテンツを提供しています。