トリフルリジン・チピラシル + ベバシズマブ
BiTS試験⁵⁾のプロトコル (1コース2週間)
1コース2週間として、 トリフルリジン・チピラシルをDay1-5に1回35mg/m² 1日2回朝夕食後内服、 ベバシズマブをDay1に5mg/kg1回静注。
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
⚠電子添文の用法および用量と異なります
BiTS試験⁵⁾のプロトコル
20歳以上の組織学的に切除不能な転移性結腸直腸腺癌が確認された以下基準に当てはまる患者
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
初回基準量と減量レベル
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
FTD/TPIは一般的に有害事象が軽微と考えられているが、 実際には悪心・嘔吐や疲労が強く出る症例が一定数いるため、 管理に注意を要する。 悪心・嘔吐に関しては、 まずは減量での対応が一般的ではあるが、 減量で改善が得られない場合、 著者はFTD/TPIの内服期間、 糖尿病のない症例においては、 オランザピン2.5~5mgの連日投与を行い (適応外使用)、 悪心・嘔吐のコントロールを行っている。
Day1–5の内服が非血液毒性により継続が困難な症例や、 1コース目Day29で好中球数減少など血液毒性のため延期となる症例を良く経験する。 BiTS試験では、 FTD/TPIを5日内服9日間休薬を2週ごとに繰り返すスケジュールで、 原法よりも有害事象が低い傾向であった⁵⁾。 スケジュール変更を行うことで、 減量や延期を回避し、 用量強度を保てることがある。
大腸癌治療ガイドライン医師用2024年版において、 FTD/TPI±Bmabは後方治療の標準治療として推奨されている⁶⁾。
高度腎障害 (CrCl<30mL/min、 ただしCr≧1.5 mg/dL) の症例では、 FTD/TPIの用量を20mg/m²/回に減量して投与することが推奨されている⁶⁾。
切除不能な進行・転移性大腸癌患者において、 トリフルリジン・チピラシル (TAS-102) +ベバシズマブの隔週投与の効果と安全性を検証した単群コホートの第Ⅱ相試験BiTSの結果より、 TAS-102+ベバシズマブ併用療法の有効性と安全性が示された。
- 16週時のPFS率:40.9%
- OS中央値:10.86ヵ月
- PFS中央値:4.29ヵ月
- TTF (中央値):4.16ヵ月
- ORR:0%
- 病勢コントロール率:59.1%
最終更新日 : 2024年11月29日
執筆医 : 静岡県立静岡がんセンター 消化器内科 川上 武志先生
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
BiTS試験⁵⁾のプロトコル (1コース2週間)
1コース2週間として、 トリフルリジン・チピラシルをDay1-5に1回35mg/m² 1日2回朝夕食後内服、 ベバシズマブをDay1に5mg/kg1回静注。
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
⚠電子添文の用法および用量と異なります
BiTS試験⁵⁾のプロトコル
20歳以上の組織学的に切除不能な転移性結腸直腸腺癌が確認された以下基準に当てはまる患者
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
初回基準量と減量レベル
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
FTD/TPIは一般的に有害事象が軽微と考えられているが、 実際には悪心・嘔吐や疲労が強く出る症例が一定数いるため、 管理に注意を要する。 悪心・嘔吐に関しては、 まずは減量での対応が一般的ではあるが、 減量で改善が得られない場合、 著者はFTD/TPIの内服期間、 糖尿病のない症例においては、 オランザピン2.5~5mgの連日投与を行い (適応外使用)、 悪心・嘔吐のコントロールを行っている。
Day1–5の内服が非血液毒性により継続が困難な症例や、 1コース目Day29で好中球数減少など血液毒性のため延期となる症例を良く経験する。 BiTS試験では、 FTD/TPIを5日内服9日間休薬を2週ごとに繰り返すスケジュールで、 原法よりも有害事象が低い傾向であった⁵⁾。 スケジュール変更を行うことで、 減量や延期を回避し、 用量強度を保てることがある。
大腸癌治療ガイドライン医師用2024年版において、 FTD/TPI±Bmabは後方治療の標準治療として推奨されている⁶⁾。
高度腎障害 (CrCl<30mL/min、 ただしCr≧1.5 mg/dL) の症例では、 FTD/TPIの用量を20mg/m²/回に減量して投与することが推奨されている⁶⁾。
切除不能な進行・転移性大腸癌患者において、 トリフルリジン・チピラシル (TAS-102) +ベバシズマブの隔週投与の効果と安全性を検証した単群コホートの第Ⅱ相試験BiTSの結果より、 TAS-102+ベバシズマブ併用療法の有効性と安全性が示された。
- 16週時のPFS率:40.9%
- OS中央値:10.86ヵ月
- PFS中央値:4.29ヵ月
- TTF (中央値):4.16ヵ月
- ORR:0%
- 病勢コントロール率:59.1%
最終更新日 : 2024年11月29日
執筆医 : 静岡県立静岡がんセンター 消化器内科 川上 武志先生
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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