フルオロウラシル + レボホリナート + オキサリプラチン + セツキシマブ
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
(1週間隔) 400mg/m² 点滴 | 1 | Day1 |
(1週間隔) 250mg/m² 点滴 | 1 | Day8 |
(1週間隔) 250mg/m² 点滴 | 2~ | Day 1,8 |
(2週間隔) 500mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
85mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
200mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
400mg/m² 急速静注 | 1~ | Day1 |
2,400mg/m² 持続静注 | 1~ | Day1~3 |
1コース14日間。 |
L-OHP+I−LVプラス5−FUをFOLFOX療法と呼ぶ。 |
JACCROCC-05試験⁶⁾、 セツキシマブ電子添文⁴⁾の用法および用量
Cmab 1週間間隔
Cmab 2週間間隔
JACCROCC-05試験⁶⁾のプロトコル
免疫組織化学でEGFR発現を示す結腸または直腸の腺癌、 切除不能な転移を有するKRASエクソン2野生型腫瘍、 少なくとも1つの10mm以上の測定可能病変または残存する非測定可能病変がある20~79歳の患者
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
左側RAS/BRAF野生型・MSS・HER2陰性における第一選択肢。 右側で腫瘍縮小が必要と考えられる対象においても治療選択肢となりうる。
Early Tumor Shrinkage (ETS) やDepth of Response (DoR) を求める時は、 隔週投与より毎週投与を推奨する医師もいる。 8週での腫瘍縮小が得られたあとは隔週投与に切り替えるなど、 長期投与を考慮した投与変更は選択肢となる。
若年・女性などには、 初回投与時から選択的NK1受容体拮抗型制吐剤を前投薬として用いることを検討する。
JCOG1018試験⁸⁾では、 75歳以上もしくは、 70-74歳かつPS2の高齢患者では、 1次治療PFSにおけるオキサリプラチンの上乗せ効果は乏しいことが報告されている。 患者の身体及び腫瘍状況を考慮して治療方針を決定する必要がある。 FL+Pmabも治療選択肢となりうる。
実臨床では、 末梢神経障害 (CIPN) の評価に、 CTCAEよりも症状の期間と程度を加味したDebiopharm社神経症状-感覚性毒性基準 (DEB-NTC) を用いる。 コンバージョンが明らかに困難と思われ、 延命を目的とするような症例では、 QOL低下を考慮して、 OPTIMOX1³⁾に準じたオキサリプラチン計画中止も積極的に検討する。
好中球数の投与開始基準は 一般的に1500/μL以上だが、 複数回数投与によりその患者の毒性プロファイルがある程度予想できる場合には、 好中球数1200/μL前後でも投与可能とする医師はいる。
早期腫瘍縮小が得られ、 かつ抗EGFR抗体による毒性が患者にとって強いと感じられる時には抗EGFR抗体の一時休薬や終了も選択肢となりうる。
抗EGFR抗体による皮膚障害に対してJ-STEPP試験に準じた予防策も考慮する。 特にJ-STEPP試験に準じた予防策を行わないときは、 治療開始早期は抗EGFR抗体による皮膚障害のケアに注力する。
治療期間が長くなる1次治療では抗EGFR抗体による低Mg血症の出現に注意する。
KRAS exon 2野生型で未治療の転移性大腸癌患者に対するFOLFOX (フルオロウラシル、 レボホリナート、 オキサリプラチン)+セツキシマブ (Cmab) 併用療法の第II相試験の結果から、 早期腫瘍縮小を得た患者では無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS) の有意な延長を認めた。 腫瘍縮小を得ることの臨床的重要性は、 治療前の腫瘍径によって異なる可能性が示された。
66.7%
85.2%
11.1ヵ月
ETS vs 非ETS
ETS : 11.3ヵ月
非ETS : 3.7ヵ月
HR 0.26 (95%CI 0.13-0.61)、 p=0.0003
33.9ヵ月
ETS vs 非ETS
ETS : 42.8ヵ月
非ETS : 9.0ヵ月
HR 0.40 (95%CI 0.18-0.99)、 p=0.0279
80%
56.3%
RAS遺伝子野生型で未治療の転移性大腸癌患者において、 FOLFOX4(フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン)+セツキシマブ (Cmab) の効果を、 FOLFOX4単独を対照に検証した第Ⅲ相試験TAILORの結果より、 FOLFOX4に比べて無増悪生存期間 (PFS) ならびに全生存期間 (OS) の有意な改善が示された。
HR 0.69 (95%CI 0.54-0.89)、 p=0.004
BRAF変異例ではFOLFOX4群の方が良好な成績だった
HR 2.01 (95%CI 1.08-3.73)
HR 0.76 (95%CI 0.61-0.96)、 p=0.02
OR 2.41 (95%CI 1.61-3.61)、 p<0.001
最終更新日 : 2024年8月21日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
投与量 | コース | 投与日 |
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(1週間隔) 400mg/m² 点滴 | 1 | Day1 |
(1週間隔) 250mg/m² 点滴 | 1 | Day8 |
(1週間隔) 250mg/m² 点滴 | 2~ | Day 1,8 |
(2週間隔) 500mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
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85mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
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200mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
400mg/m² 急速静注 | 1~ | Day1 |
2,400mg/m² 持続静注 | 1~ | Day1~3 |
1コース14日間。 |
L-OHP+I−LVプラス5−FUをFOLFOX療法と呼ぶ。 |
JACCROCC-05試験⁶⁾、 セツキシマブ電子添文⁴⁾の用法および用量
Cmab 1週間間隔
Cmab 2週間間隔
JACCROCC-05試験⁶⁾のプロトコル
免疫組織化学でEGFR発現を示す結腸または直腸の腺癌、 切除不能な転移を有するKRASエクソン2野生型腫瘍、 少なくとも1つの10mm以上の測定可能病変または残存する非測定可能病変がある20~79歳の患者
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
左側RAS/BRAF野生型・MSS・HER2陰性における第一選択肢。 右側で腫瘍縮小が必要と考えられる対象においても治療選択肢となりうる。
Early Tumor Shrinkage (ETS) やDepth of Response (DoR) を求める時は、 隔週投与より毎週投与を推奨する医師もいる。 8週での腫瘍縮小が得られたあとは隔週投与に切り替えるなど、 長期投与を考慮した投与変更は選択肢となる。
若年・女性などには、 初回投与時から選択的NK1受容体拮抗型制吐剤を前投薬として用いることを検討する。
JCOG1018試験⁸⁾では、 75歳以上もしくは、 70-74歳かつPS2の高齢患者では、 1次治療PFSにおけるオキサリプラチンの上乗せ効果は乏しいことが報告されている。 患者の身体及び腫瘍状況を考慮して治療方針を決定する必要がある。 FL+Pmabも治療選択肢となりうる。
実臨床では、 末梢神経障害 (CIPN) の評価に、 CTCAEよりも症状の期間と程度を加味したDebiopharm社神経症状-感覚性毒性基準 (DEB-NTC) を用いる。 コンバージョンが明らかに困難と思われ、 延命を目的とするような症例では、 QOL低下を考慮して、 OPTIMOX1³⁾に準じたオキサリプラチン計画中止も積極的に検討する。
好中球数の投与開始基準は 一般的に1500/μL以上だが、 複数回数投与によりその患者の毒性プロファイルがある程度予想できる場合には、 好中球数1200/μL前後でも投与可能とする医師はいる。
早期腫瘍縮小が得られ、 かつ抗EGFR抗体による毒性が患者にとって強いと感じられる時には抗EGFR抗体の一時休薬や終了も選択肢となりうる。
抗EGFR抗体による皮膚障害に対してJ-STEPP試験に準じた予防策も考慮する。 特にJ-STEPP試験に準じた予防策を行わないときは、 治療開始早期は抗EGFR抗体による皮膚障害のケアに注力する。
治療期間が長くなる1次治療では抗EGFR抗体による低Mg血症の出現に注意する。
KRAS exon 2野生型で未治療の転移性大腸癌患者に対するFOLFOX (フルオロウラシル、 レボホリナート、 オキサリプラチン)+セツキシマブ (Cmab) 併用療法の第II相試験の結果から、 早期腫瘍縮小を得た患者では無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS) の有意な延長を認めた。 腫瘍縮小を得ることの臨床的重要性は、 治療前の腫瘍径によって異なる可能性が示された。
66.7%
85.2%
11.1ヵ月
ETS vs 非ETS
ETS : 11.3ヵ月
非ETS : 3.7ヵ月
HR 0.26 (95%CI 0.13-0.61)、 p=0.0003
33.9ヵ月
ETS vs 非ETS
ETS : 42.8ヵ月
非ETS : 9.0ヵ月
HR 0.40 (95%CI 0.18-0.99)、 p=0.0279
80%
56.3%
RAS遺伝子野生型で未治療の転移性大腸癌患者において、 FOLFOX4(フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン)+セツキシマブ (Cmab) の効果を、 FOLFOX4単独を対照に検証した第Ⅲ相試験TAILORの結果より、 FOLFOX4に比べて無増悪生存期間 (PFS) ならびに全生存期間 (OS) の有意な改善が示された。
HR 0.69 (95%CI 0.54-0.89)、 p=0.004
BRAF変異例ではFOLFOX4群の方が良好な成績だった
HR 2.01 (95%CI 1.08-3.73)
HR 0.76 (95%CI 0.61-0.96)、 p=0.02
OR 2.41 (95%CI 1.61-3.61)、 p<0.001
最終更新日 : 2024年8月21日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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