治療スケジュール
概要
監修医師

Lorlatinib:ロルラチニブ(ローブレナ®)

投与量コース投与日
100mg/日 経口連日内服Day 1~

その他

適応はALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌である。
投与前に間質性肺炎、 肝機能障害、 QT延長がないことを確認する。
連日内服、 PDまで継続する。
本剤投与により副作用が発現した場合には、 休薬・減量・中止する。 50mg/日で忍容性が得られない場合は投与を中止する。
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本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

💊ロルラチニブ (ローブレナ®)

添付文書 / 適正使用ガイド*

*ファイザー株式会社の外部サイトへ遷移します

用法用量

通常、 成人には1日1回100mgを経口投与する。 なお、患者の状態により適宜減量する¹⁾。

減量・中止する場合の用量

本剤投与により副作用が発現した場合には、 電子添文や適正使用ガイドの基準を考慮し、 休薬・減量・中止する。 50mg/日で忍容性が得られない場合は投与中止¹⁾。

レジメンの特徴と注意点

国内で4番目に承認された第3世代ALK阻害薬。 ALK陽性進行NSCLCは、 NSCLCの3~5%で認められ、 特に若年者や非喫煙者に多い²⁾。

効能又は効果¹⁾

ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

重大な副作用¹⁾

間質性肺疾患、 QT間隔延長、 中枢神経系障害、 膵炎、 肝機能障害

肺癌診療ガイドライン2022の推奨³⁾

ALK融合遺伝子陽性でPS 0-1の場合、 1次治療でALK-TKIを提案 [推奨とエビデンス: 1A]
*エビデンスの強さの評価には異なる基準を用いている
1次治療ALK-TKI耐性または増悪後の症例に対して、 ALK-TKIは勧められるか?(一次治療で用いたALK-TKIと異なる薬剤の推奨)

その他の注意点

脂質異常症は発現頻度が高く注意を要する

CROWN試験では、 脂質異常症は約7割に認めた⁴⁾。 比較的早期から出現し、 最初の数サイクルでスタチンを導入しない場合、 次の治療サイクルまでにGrade3レベルに上昇する可能性がある⁴⁾。  CYP450酵素の相互作用が低いピタバスタチン (リバロ®)、 ロスバスタチン (クレストール®) などで対応すると良い。

主要な臨床試験

📊CROWN試験 (NCT03052608)⁴⁾

NEJM. 2020 Nov 19;383(21):2018-29

 

第3相試験 (ロルラチニブ vs クリゾチニブ)

国際共同無作為化第3相試験 (日本含む)。 ALK融合遺伝子陽性、 PS 0-1のⅣ期NSCLC患者296例を対象に、 1次治療薬としてロルラチニブとクリゾチニブを比較した。

PFS  (主要評価項目)

ロルラチニブ群 未到達

クリゾチニブ群 9.3カ月

 (HR 0.28. 95%CI0.19-0.41, P<0.001) 

12ヵ月の時点での無増悪生存割合

ロルラチニブ群 78%

クリゾチニブ群 39%

Grade 3以上の有害事象

ロルラチニブ群 72%

主な有害事象:高コレステロール血症、 高TG血症、 体重増加、 高血圧

特徴的な有害事象:認知障害 (2%)

クリゾチニブ群 56%

その他の有害事象

参考文献

1)  ファイザー株式会社 「ローブレナ®︎適正使用ガイド」 2022年6月作成 (第6版) [最終閲覧:2023/02/23]

*ファイザー株式会社の外部サイトへ遷移します

2)  日本肺癌学会バイオマーカー委員会. 肺癌患者におけるALK融合遺伝子検査の手引き第4.0版

3)  日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン−悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む−2022年版

4)  First-Line Lorlatinib or Crizotinib in Advanced ALK-Positive Lung Cancer. N Engl J Med. 2020 Nov 19;383(21):2018-2029. PMID: 33207094

最終更新日:2023年2月24日
HOKUTO編集部医師監修

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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その他

適応はALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌である。
投与前に間質性肺炎、 肝機能障害、 QT延長がないことを確認する。
連日内服、 PDまで継続する。
本剤投与により副作用が発現した場合には、 休薬・減量・中止する。 50mg/日で忍容性が得られない場合は投与を中止する。

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

💊ロルラチニブ (ローブレナ®)

添付文書 / 適正使用ガイド*

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用法用量

通常、 成人には1日1回100mgを経口投与する。 なお、患者の状態により適宜減量する¹⁾。

減量・中止する場合の用量

本剤投与により副作用が発現した場合には、 電子添文や適正使用ガイドの基準を考慮し、 休薬・減量・中止する。 50mg/日で忍容性が得られない場合は投与中止¹⁾。

レジメンの特徴と注意点

国内で4番目に承認された第3世代ALK阻害薬。 ALK陽性進行NSCLCは、 NSCLCの3~5%で認められ、 特に若年者や非喫煙者に多い²⁾。

効能又は効果¹⁾

ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

重大な副作用¹⁾

間質性肺疾患、 QT間隔延長、 中枢神経系障害、 膵炎、 肝機能障害

肺癌診療ガイドライン2022の推奨³⁾

ALK融合遺伝子陽性でPS 0-1の場合、 1次治療でALK-TKIを提案 [推奨とエビデンス: 1A]
*エビデンスの強さの評価には異なる基準を用いている
1次治療ALK-TKI耐性または増悪後の症例に対して、 ALK-TKIは勧められるか?(一次治療で用いたALK-TKIと異なる薬剤の推奨)

その他の注意点

脂質異常症は発現頻度が高く注意を要する

CROWN試験では、 脂質異常症は約7割に認めた⁴⁾。 比較的早期から出現し、 最初の数サイクルでスタチンを導入しない場合、 次の治療サイクルまでにGrade3レベルに上昇する可能性がある⁴⁾。  CYP450酵素の相互作用が低いピタバスタチン (リバロ®)、 ロスバスタチン (クレストール®) などで対応すると良い。

主要な臨床試験

📊CROWN試験 (NCT03052608)⁴⁾

NEJM. 2020 Nov 19;383(21):2018-29

 

第3相試験 (ロルラチニブ vs クリゾチニブ)

国際共同無作為化第3相試験 (日本含む)。 ALK融合遺伝子陽性、 PS 0-1のⅣ期NSCLC患者296例を対象に、 1次治療薬としてロルラチニブとクリゾチニブを比較した。

PFS  (主要評価項目)

ロルラチニブ群 未到達

クリゾチニブ群 9.3カ月

 (HR 0.28. 95%CI0.19-0.41, P<0.001) 

12ヵ月の時点での無増悪生存割合

ロルラチニブ群 78%

クリゾチニブ群 39%

Grade 3以上の有害事象

ロルラチニブ群 72%

主な有害事象:高コレステロール血症、 高TG血症、 体重増加、 高血圧

特徴的な有害事象:認知障害 (2%)

クリゾチニブ群 56%

その他の有害事象

参考文献

1)  ファイザー株式会社 「ローブレナ®︎適正使用ガイド」 2022年6月作成 (第6版) [最終閲覧:2023/02/23]

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2)  日本肺癌学会バイオマーカー委員会. 肺癌患者におけるALK融合遺伝子検査の手引き第4.0版

3)  日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン−悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む−2022年版

4)  First-Line Lorlatinib or Crizotinib in Advanced ALK-Positive Lung Cancer. N Engl J Med. 2020 Nov 19;383(21):2018-2029. PMID: 33207094

最終更新日:2023年2月24日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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