概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

- ランダ® (添付文書)

- ロゼウス® (添付文書)

投与スケジュール

【1コース】3週間
【催吐性】 高度催吐性
【FN発症】中間リスク*
*NCCN Guidelines Version 1.2025 Hematopoietic Growth Factors¹⁾より引用
肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版 非小細胞肺癌の周術期薬物療法 を基に作図
  • 3週ごとに1サイクル、 計4サイクル実施
  • Day 8 投与基準 (CBC・生化学検査)²⁾
3日を超えて投与が実施できない場合は投与をスキップ
  • 白血球数 : 2,000/μL以上
  • 血小板数 : 75,000/μL以上
  • AST、 ALT : 100IU/L以下
  • 総ビリルビン : 1.5mg/dL未満
J Clin Oncol. 2020 Jul 1;38(19):2187-2196.²⁾より引用

KeyData|臨床試験結果

📊 JIPANG試験²⁾

術後病理病期II~IIIA (TNM第7版) の完全切除非扁平上皮NSCLC患者*を対象に、 シスプラチン (CDDP) +ビノレルビン (VNR) 療法に対するCDDP+ペメトレキセド (PEM) 療法の有効性・安全性を検証した無作為化第Ⅲ相比較試験 (各群約400例) 
*主な適格基準 : 20-75歳、 PS0-1、 CCr≧60mL/minなど。

【有効性】CDDP+VNR療法群の結果

  • RFS (無再発期間) 中央値 : 37.3ヵ月
  • 3年OS率 : 83.5%
  • EGFR変異別のサブグループ解析
  • 陰性例 : CDDP+PEM群でRFSが延長傾向 (65.2ヵ月 vs 39.9ヵ月)
  • 陽性例 : CDDP+VNR群でRFSが延長傾向 (30.4ヵ月 vs 24.1ヵ月)

【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade 3~4)

  • 好中球数減少 95.5% (81.3%)
  • 白血球数減少 94.7% (51.1%)
  • 食欲不振 80.3% (10.9%) 
  • 悪心 79.0% (7.6%) 
  • 貧血 76.5% (9.4%) 
  • 便秘 75.5% (2.0%) 
  • 低ナトリウム血症 70.2% (9.6%) 
  • 倦怠感 57.1% (4.5%) 
  • 低カリウム血症 53.0% (5.6%) 
  • ALT上昇 44.8% (2.3%) 
  • クレアチニン上昇 39.5% (0.0%) 
  • 脱毛 30.1%
  • 静脈炎 25.8%
  • 口内炎 20.5% (1.3%) 
  • AST上昇 19.5% (1.3%) 
  • 発熱 17.7% (1.3%) 
  • 下痢 17.4% (0.3%) 
  • 嘔吐 16.9% (1.0%) 
  • 体重減少 16.4% (0.0%) 
  • 血小板減少 11.9% (1.3%) 
  • 発熱性好中球減少症 11.6% (11.6%) 
  • 総ビリルビン上昇 10.6% (0.0%) 
  • 発疹 10.1% (0.3%) 
  • 末梢神経障害 (感覚) 8.6% (0.0%) 
  • 感染症 7.3% (1.8%) 
  • 呼吸困難 5.1% (0.8%) 
  • 関節痛 3.3% (0.0%) 
  • 筋肉痛 2.0% (0.0%) 
  • 末梢神経障害 (運動) 1.0% (0.0%) 
  • 血栓塞栓症 0.8% (0.5%) 
  • 肺炎 0.0% (0.0%) 

減量の目安

JIPANG試験²⁾のプロトコルより引用

副作用発現時の用量調節基準

JIPANG試験²⁾のプロトコルより引用

特徴と注意点

  • CDDPによる腎障害予防のための十分な水分負荷と利尿管理を行う
  • 水分負荷に対する心機能の耐容性を事前に確認する
  • 壊死起因性抗癌薬であるVNRの血管外漏出への注意に注意する
👨‍⚕️CDDPは計300mg/m²以上投与できた場合にOS改善という報告があり、 できるだけ減量を避ける。 ただし、 CDDP+VNR療法後にAtezolizumabの有効性が期待できる場合はその限りではない。 
和歌山県立医科大学附属病院 赤松弘朗先生

遺伝子パネル検査・コンパニオン診断

日本肺癌学会の各種手引きHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照ください。

肺癌遺伝子パネル検査・コンパニオン診断薬一覧ページへ遷移

肺癌診療ガイドライン2024の記載³⁾

術後病理病期II-IIIB期 (第9版) *N3は除く 完全切除例に対して、 シスプラチン併用化学療法を行うよう強く推奨する。 [1A]
肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版 非小細胞肺癌の周術期薬物療法より引用

出典

  1. NCCN Guidelines Version 1.2025 Hematopoietic Growth Factors
  2. J Clin Oncol. 2020 Jul 1;38(19):2187-2196.
  3. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版
最終更新日 : 2025年4月8日
HOKUTO編集部医師監修

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版 非小細胞肺癌の周術期薬物療法 を基に作図
  • 3週ごとに1サイクル、 計4サイクル実施
  • Day 8 投与基準 (CBC・生化学検査)²⁾
3日を超えて投与が実施できない場合は投与をスキップ
  • 白血球数 : 2,000/μL以上
  • 血小板数 : 75,000/μL以上
  • AST、 ALT : 100IU/L以下
  • 総ビリルビン : 1.5mg/dL未満
J Clin Oncol. 2020 Jul 1;38(19):2187-2196.²⁾より引用

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📊 JIPANG試験²⁾

術後病理病期II~IIIA (TNM第7版) の完全切除非扁平上皮NSCLC患者*を対象に、 シスプラチン (CDDP) +ビノレルビン (VNR) 療法に対するCDDP+ペメトレキセド (PEM) 療法の有効性・安全性を検証した無作為化第Ⅲ相比較試験 (各群約400例) 
*主な適格基準 : 20-75歳、 PS0-1、 CCr≧60mL/minなど。

【有効性】CDDP+VNR療法群の結果

  • RFS (無再発期間) 中央値 : 37.3ヵ月
  • 3年OS率 : 83.5%
  • EGFR変異別のサブグループ解析
  • 陰性例 : CDDP+PEM群でRFSが延長傾向 (65.2ヵ月 vs 39.9ヵ月)
  • 陽性例 : CDDP+VNR群でRFSが延長傾向 (30.4ヵ月 vs 24.1ヵ月)

【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade 3~4)

  • 好中球数減少 95.5% (81.3%)
  • 白血球数減少 94.7% (51.1%)
  • 食欲不振 80.3% (10.9%) 
  • 悪心 79.0% (7.6%) 
  • 貧血 76.5% (9.4%) 
  • 便秘 75.5% (2.0%) 
  • 低ナトリウム血症 70.2% (9.6%) 
  • 倦怠感 57.1% (4.5%) 
  • 低カリウム血症 53.0% (5.6%) 
  • ALT上昇 44.8% (2.3%) 
  • クレアチニン上昇 39.5% (0.0%) 
  • 脱毛 30.1%
  • 静脈炎 25.8%
  • 口内炎 20.5% (1.3%) 
  • AST上昇 19.5% (1.3%) 
  • 発熱 17.7% (1.3%) 
  • 下痢 17.4% (0.3%) 
  • 嘔吐 16.9% (1.0%) 
  • 体重減少 16.4% (0.0%) 
  • 血小板減少 11.9% (1.3%) 
  • 発熱性好中球減少症 11.6% (11.6%) 
  • 総ビリルビン上昇 10.6% (0.0%) 
  • 発疹 10.1% (0.3%) 
  • 末梢神経障害 (感覚) 8.6% (0.0%) 
  • 感染症 7.3% (1.8%) 
  • 呼吸困難 5.1% (0.8%) 
  • 関節痛 3.3% (0.0%) 
  • 筋肉痛 2.0% (0.0%) 
  • 末梢神経障害 (運動) 1.0% (0.0%) 
  • 血栓塞栓症 0.8% (0.5%) 
  • 肺炎 0.0% (0.0%) 

減量の目安

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副作用発現時の用量調節基準

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特徴と注意点

  • CDDPによる腎障害予防のための十分な水分負荷と利尿管理を行う
  • 水分負荷に対する心機能の耐容性を事前に確認する
  • 壊死起因性抗癌薬であるVNRの血管外漏出への注意に注意する
👨‍⚕️CDDPは計300mg/m²以上投与できた場合にOS改善という報告があり、 できるだけ減量を避ける。 ただし、 CDDP+VNR療法後にAtezolizumabの有効性が期待できる場合はその限りではない。 
和歌山県立医科大学附属病院 赤松弘朗先生

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術後病理病期II-IIIB期 (第9版) *N3は除く 完全切除例に対して、 シスプラチン併用化学療法を行うよう強く推奨する。 [1A]
肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版 非小細胞肺癌の周術期薬物療法より引用

出典

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最終更新日 : 2025年4月8日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。

NSCLC (遺伝子変異/転座+)
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