概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

- ブレオ® (添付文書)

- ラステット® (添付文書)

- ランダ® (添付文書)

投与スケジュール

3週間1サイクルとして3~4サイクル施行

特徴と注意点

進行胚細胞腫瘍において組織型によらず用いられるゴールドスタンダード

組織型や腫瘍マーカー、 原発巣・転移巣の部位によりリスク分類 (IGCCCリスク分類) が可能であり、 Good prognosisであれば3サイクル、 Intermediate prognosisまたはPoor prognosisであれば4サイクルが標準的な治療である。

🔢IGCCCリスク分類

その他の代替オプション

Good prognosisの場合

BEP3サイクルの代替として、 EP (VP-16+CDDP) 4サイクルを行うオプションがある。

Intermediate またはPoor prognosisの場合

BEP4サイクルの代替として VIP (VP-16+IFM+CDDP) 4サイクルのオプションがある。

副作用マネジメントのポイント

治療開始前に、 妊孕性温存 (精子保存) を検討。 また、 ブレオマイシンによる薬剤性肺臓炎のリスク因子 (≧40歳、 腎障害など) が知られている。 致死的となりうるため、 喫煙歴や背景肺の間質影有無などにも注意を払い、 適用を慎重に検討する。

腫瘍マーカーによる治療効果判定

hCG、 AFPなどの腫瘍マーカーにより、 プラチナ製剤感受性 (platinum-sensitive) とプラチナ製剤抵抗性 (platinum-refractory) を見分ける方法が提案されている²⁾。

hCG : ヒト絨毛性ゴナドトロピン、 AFP : α-フェトプロテイン

腫瘍マーカーの半減期 (HL; hCG : 3.5日、 AFP : 7日)、 あるいは腫瘍マーカー正常化までの予測時間 (TTN) の計算式を基に算出した理想値を片対数グラフ上にプロットし、 実測値がその理想値のカーブを下回れば"favoreble decline"、 上回れば"unfavoreble decline"と判定する。 特に化学療法中および直後は週1回の測定を要すると提案されている²⁾が、 本邦における保険償還については施設、地域により異なるため注意を要する。

🔢hCG・AFPの正常化までの理論時間と半減期

主な有害事象

主な有害事象 (≧Grade3) を一部引用¹⁾

- 悪心/嘔吐 7.9%

- 感染 5.8%

- 神経系 5.6%

- 呼吸器系 6.4%

- 泌尿器系 1.1%

- 肝臓 4.7%

- 血液系 76.4%

出典

1) Cisplatin, etoposide and either bleomycin or ifosfamide in the treatment of disseminated germ cell tumors: final analysis of an intergroup trial. Cancer. 2003 Apr 15;97(8):1869-75. PMID: 12673712

2) Early predicted time to normalization of tumor markers predicts outcome in poor-prognosis nonseminomatous germ cell tumors. J Clin Oncol. 2004 Oct 1;22(19):3868-76. PMID: 15302906

最終更新日 : 2025年3月11日
監修医師 : 国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

レジメンのGif画像
BEP (BLM+VP-16+CDDP)の全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
レジメンのGif画像
BEP (BLM+VP-16+CDDP)の全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

- ブレオ® (添付文書)

- ラステット® (添付文書)

- ランダ® (添付文書)

投与スケジュール

3週間1サイクルとして3~4サイクル施行

特徴と注意点

進行胚細胞腫瘍において組織型によらず用いられるゴールドスタンダード

組織型や腫瘍マーカー、 原発巣・転移巣の部位によりリスク分類 (IGCCCリスク分類) が可能であり、 Good prognosisであれば3サイクル、 Intermediate prognosisまたはPoor prognosisであれば4サイクルが標準的な治療である。

🔢IGCCCリスク分類

その他の代替オプション

Good prognosisの場合

BEP3サイクルの代替として、 EP (VP-16+CDDP) 4サイクルを行うオプションがある。

Intermediate またはPoor prognosisの場合

BEP4サイクルの代替として VIP (VP-16+IFM+CDDP) 4サイクルのオプションがある。

副作用マネジメントのポイント

治療開始前に、 妊孕性温存 (精子保存) を検討。 また、 ブレオマイシンによる薬剤性肺臓炎のリスク因子 (≧40歳、 腎障害など) が知られている。 致死的となりうるため、 喫煙歴や背景肺の間質影有無などにも注意を払い、 適用を慎重に検討する。

腫瘍マーカーによる治療効果判定

hCG、 AFPなどの腫瘍マーカーにより、 プラチナ製剤感受性 (platinum-sensitive) とプラチナ製剤抵抗性 (platinum-refractory) を見分ける方法が提案されている²⁾。

hCG : ヒト絨毛性ゴナドトロピン、 AFP : α-フェトプロテイン

腫瘍マーカーの半減期 (HL; hCG : 3.5日、 AFP : 7日)、 あるいは腫瘍マーカー正常化までの予測時間 (TTN) の計算式を基に算出した理想値を片対数グラフ上にプロットし、 実測値がその理想値のカーブを下回れば"favoreble decline"、 上回れば"unfavoreble decline"と判定する。 特に化学療法中および直後は週1回の測定を要すると提案されている²⁾が、 本邦における保険償還については施設、地域により異なるため注意を要する。

🔢hCG・AFPの正常化までの理論時間と半減期

主な有害事象

主な有害事象 (≧Grade3) を一部引用¹⁾

- 悪心/嘔吐 7.9%

- 感染 5.8%

- 神経系 5.6%

- 呼吸器系 6.4%

- 泌尿器系 1.1%

- 肝臓 4.7%

- 血液系 76.4%

出典

1) Cisplatin, etoposide and either bleomycin or ifosfamide in the treatment of disseminated germ cell tumors: final analysis of an intergroup trial. Cancer. 2003 Apr 15;97(8):1869-75. PMID: 12673712

2) Early predicted time to normalization of tumor markers predicts outcome in poor-prognosis nonseminomatous germ cell tumors. J Clin Oncol. 2004 Oct 1;22(19):3868-76. PMID: 15302906

最終更新日 : 2025年3月11日
監修医師 : 国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

レジメンのGif画像
BEP (BLM+VP-16+CDDP)の全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
レジメンのGif画像
BEP (BLM+VP-16+CDDP)の全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
レジメン(泌尿器)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。

前立腺癌
腎細胞癌
尿路上皮癌
副腎皮質癌
胚細胞腫瘍
前立腺癌

あなたは医師もしくは医療関係者ですか?

HOKUTOへようこそ。当サイトでは、医師の方を対象に株式会社HOKUTOの臨床支援コンテンツを提供しています。