ニボルマブ (オプジーボ®)
CheckMate 358試験³⁾のプロトコル
なお、 本邦ではメルケル細胞癌には適応外であるが、 その他の癌腫においては480mg 4週間間隔の投与法もある
欧米では根治切除不能なメルケル細胞癌の1次治療として選択される。 本邦ではメルケル細胞癌の1次治療はアベルマブが使用されることが多く、 2次治療以降で使用される可能性がある。
ニボルマブは本邦では根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍に保険適用があるが、 メルケル細胞癌に対する有効性および安全性は確立していない¹⁾。 抗PD-1抗体であるペムブロリズマブ、 ニボルマブ、 抗PD-L1抗体であるアベルマブを比較した臨床試験は無く、 海外の各ガイドラインではいずれも併記されている⁴⁾⁵⁾。
ニボルマブ1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で30分以上かけて点滴静注する。 副作用発現時には、 副作用の内容、 CTCAEの重症度に応じて休薬や中止を検討する。 内分泌系の副作用ではホルモンの補充を行いながら継続することも可能であるが、 他の副作用ではGrade2以上の場合は休薬や中止が必要である。 原則、 減量は行わない。 休薬や中止、 再開の判断は適正使用ガイドなどを参考にするが、 他の免疫チェックポイント阻害薬と同様の対応が必要である。
海外で実施された多施設第I/II相非盲検試験のCheckMate358試験³⁾では薬物治療歴2レジメン以下のメルケル細胞癌患者に対するニボルマブの有効性を評価した。 奏効率は68%で奏効した患者では87%に奏効の持続が見られた。 3ヵ月時点でのPFS82%、 OS92%であった。 有害事象に関してはGrade3/4が20%、 有害事象による治療中止が12%であった。 データが未成熟ではあるものの、 他のがんにおけるニボルマブの既報告と同様の有効性、 安全性と考えられる。
本邦ではメルケル細胞癌に対するニボルマブは保険適用外である。 根治切除不能な上皮系皮膚悪性腫瘍に対する国内第II相試験¹⁾ではメルケル細胞癌の登録はなかったため、 有効性、 安全性ともに不明である。 なお、 アベルマブ不応あるいは無効となった患者に対するニボルマブの有効性、 安全性についてもこれまで報告は無く不明である。
最終更新日 : 2024年12月9日
監修薬剤師:国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科 宇田川 涼子先生
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生
CheckMate 358試験³⁾のプロトコル
なお、 本邦ではメルケル細胞癌には適応外であるが、 その他の癌腫においては480mg 4週間間隔の投与法もある
欧米では根治切除不能なメルケル細胞癌の1次治療として選択される。 本邦ではメルケル細胞癌の1次治療はアベルマブが使用されることが多く、 2次治療以降で使用される可能性がある。
ニボルマブは本邦では根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍に保険適用があるが、 メルケル細胞癌に対する有効性および安全性は確立していない¹⁾。 抗PD-1抗体であるペムブロリズマブ、 ニボルマブ、 抗PD-L1抗体であるアベルマブを比較した臨床試験は無く、 海外の各ガイドラインではいずれも併記されている⁴⁾⁵⁾。
ニボルマブ1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で30分以上かけて点滴静注する。 副作用発現時には、 副作用の内容、 CTCAEの重症度に応じて休薬や中止を検討する。 内分泌系の副作用ではホルモンの補充を行いながら継続することも可能であるが、 他の副作用ではGrade2以上の場合は休薬や中止が必要である。 原則、 減量は行わない。 休薬や中止、 再開の判断は適正使用ガイドなどを参考にするが、 他の免疫チェックポイント阻害薬と同様の対応が必要である。
海外で実施された多施設第I/II相非盲検試験のCheckMate358試験³⁾では薬物治療歴2レジメン以下のメルケル細胞癌患者に対するニボルマブの有効性を評価した。 奏効率は68%で奏効した患者では87%に奏効の持続が見られた。 3ヵ月時点でのPFS82%、 OS92%であった。 有害事象に関してはGrade3/4が20%、 有害事象による治療中止が12%であった。 データが未成熟ではあるものの、 他のがんにおけるニボルマブの既報告と同様の有効性、 安全性と考えられる。
本邦ではメルケル細胞癌に対するニボルマブは保険適用外である。 根治切除不能な上皮系皮膚悪性腫瘍に対する国内第II相試験¹⁾ではメルケル細胞癌の登録はなかったため、 有効性、 安全性ともに不明である。 なお、 アベルマブ不応あるいは無効となった患者に対するニボルマブの有効性、 安全性についてもこれまで報告は無く不明である。
最終更新日 : 2024年12月9日
監修薬剤師:国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科 宇田川 涼子先生
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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