トラスツズマブ デルクステカン (エンハーツ®︎)
通常、 成人には1回5.4mg/kg (体重) を90分かけて3週間間隔で点滴静注する。 なお、 初回投与の忍容性が良好であれば2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
3.2mg/kgで忍容性が得られない場合、 中止
NCCNガイドライン²⁾では高度催吐性、 2023年10月改訂の国内ガイドライン³⁾では中等度催吐性として扱われている。 制吐薬として、 NK1拮抗薬や5HT3拮抗薬、 ステロイド、 それらの併用を投与することがある。
適正使用ガイド 2023年8月改訂、 電子添付文書をもとに作成 (NCI-CTCAE ver.5.0)
有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~4)
主な有害事象
注意すべき有害事象
有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~5)
主な有害事象
注意すべき有害事象
電子化された添付文書の記載は 「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌、 および化学療法歴のあるHER2低発現の手術不能又は再発乳癌」である。
ヒトHER2を標的とした抗体薬物複合体 (ADC)。 抗HER2ヒト化モノクローナル抗体とトポイソメラーゼⅠ阻害作用を有するカンプトテシン誘導体 (DXd) を、 腫瘍細胞内切断型ペプチド含有リンカーを介して結合した薬剤。
アンスラサイクリン系の投与歴、 胸部への放射線照射の治療歴、 心疾患合併又は既往歴のある患者では心機能低下が起こるおそれがあるため、 投与に際しては特に注意が必要。 投与開始前に心機能検査 (心エコー等) を必ず実施し、 左室駆出率 (LVEF) を含む心機能を確認する。
間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者では間質性肺疾患が発現又は増悪し、 死亡に至る可能性があるため投与に際し、 特に注意が必要。 投与開始前に必ず胸部CT検査、 胸部X線検査、 動脈血酸素飽和度 (SpO₂) 検査及び問診を実施する。
一般名が類似しているトラスツズマブ及びトラスツズマブ エムタンシンとの取り違えが起こらないように処方、 調剤時には十分注意する。 また、 カンプトテシン誘導体を含むが、 グルクロン酸抱合体の検出はなく、 また、 ヒト肝ミクロソームを用いた検討からもUGT依存的な代謝は認められていないため、 UGT1A1の遺伝子多型が有効性・安全性に影響する可能性は低いと考えられている。
トラスツズマブ エムタンシン (T-DM1) 投与歴のある、 HER2陽性の切除不能または転移性乳癌患者において、 抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd) 投与の効果を検証した単群コホートの第Ⅱ相試験DESTINY-Breast01の結果より、 高い奏効率 (ORR) が示された。
61.4%
20.8ヵ月
19.4ヵ月
93.9%、 85%、 74%
97.3%
最終更新日 : 2024年10月8日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
執筆 : 公益財団法人 がん研究会 がん研有明病院 薬剤部 平岡 知子先生
通常、 成人には1回5.4mg/kg (体重) を90分かけて3週間間隔で点滴静注する。 なお、 初回投与の忍容性が良好であれば2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
3.2mg/kgで忍容性が得られない場合、 中止
NCCNガイドライン²⁾では高度催吐性、 2023年10月改訂の国内ガイドライン³⁾では中等度催吐性として扱われている。 制吐薬として、 NK1拮抗薬や5HT3拮抗薬、 ステロイド、 それらの併用を投与することがある。
適正使用ガイド 2023年8月改訂、 電子添付文書をもとに作成 (NCI-CTCAE ver.5.0)
有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~4)
主な有害事象
注意すべき有害事象
有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~5)
主な有害事象
注意すべき有害事象
電子化された添付文書の記載は 「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌、 および化学療法歴のあるHER2低発現の手術不能又は再発乳癌」である。
ヒトHER2を標的とした抗体薬物複合体 (ADC)。 抗HER2ヒト化モノクローナル抗体とトポイソメラーゼⅠ阻害作用を有するカンプトテシン誘導体 (DXd) を、 腫瘍細胞内切断型ペプチド含有リンカーを介して結合した薬剤。
アンスラサイクリン系の投与歴、 胸部への放射線照射の治療歴、 心疾患合併又は既往歴のある患者では心機能低下が起こるおそれがあるため、 投与に際しては特に注意が必要。 投与開始前に心機能検査 (心エコー等) を必ず実施し、 左室駆出率 (LVEF) を含む心機能を確認する。
間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者では間質性肺疾患が発現又は増悪し、 死亡に至る可能性があるため投与に際し、 特に注意が必要。 投与開始前に必ず胸部CT検査、 胸部X線検査、 動脈血酸素飽和度 (SpO₂) 検査及び問診を実施する。
一般名が類似しているトラスツズマブ及びトラスツズマブ エムタンシンとの取り違えが起こらないように処方、 調剤時には十分注意する。 また、 カンプトテシン誘導体を含むが、 グルクロン酸抱合体の検出はなく、 また、 ヒト肝ミクロソームを用いた検討からもUGT依存的な代謝は認められていないため、 UGT1A1の遺伝子多型が有効性・安全性に影響する可能性は低いと考えられている。
トラスツズマブ エムタンシン (T-DM1) 投与歴のある、 HER2陽性の切除不能または転移性乳癌患者において、 抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd) 投与の効果を検証した単群コホートの第Ⅱ相試験DESTINY-Breast01の結果より、 高い奏効率 (ORR) が示された。
61.4%
20.8ヵ月
19.4ヵ月
93.9%、 85%、 74%
97.3%
最終更新日 : 2024年10月8日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
執筆 : 公益財団法人 がん研究会 がん研有明病院 薬剤部 平岡 知子先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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