概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

用法用量

US Oncology 9735試験¹⁾より抜粋
添付文書ではドセタキセルは通常60mg/m²、 最高用量は75mg/m2とされている。

前投薬

中程度催吐性リスクのため、 デキサメタゾン、 5HT3受容体拮抗薬を前投薬で使用

投与開始基準

NSABP B-15試験¹⁾より抜粋

主な有害事象

NSABP B-15試験¹⁾

Grade3以上の有害事象データを一部引用

<65歳

主な有害事象

  • 好中球数減少 60%
  • 発熱性好中球減少症 4%
  • 貧血 <1%
  • 血小板数減少 <1%
  • 発熱 4%
  • 下痢 2%
  • 悪心 2%
  • 口内炎 1%
  • 嘔吐 1%

≧65歳

主な有害事象

  • 好中球数減少 52%
  • 発熱性好中球減少症 8%
  • 貧血 <1%
  • 発熱 6%
  • 下痢 5%
  • 悪心 3%

特徴と注意点

  • ドセタキセルについては溶解剤にアルコールが含まれる、 又はアルコール含有のプレミックス製剤を使用する場合は、 アルコール過敏症の確認が必要。 必要に応じてアルコール含有しない溶解剤を使用。
  • ドセタキセル総投与量が増えるにつれ浮腫の発現頻度が高くなる。 利尿剤を適宜使用する。 また、 浮腫予防として点滴翌日から2日間ステロイドを内服。
  • 高頻度でGrade 4の骨髄抑制が起こる。 ドセタキセルのnadirは比較的早く、 1週間前後のため早めの感染予防行動を指導。
  • 発熱性好中球減少症の一次予防としてペグフィルグラスチム投与。
  • 皮疹に対して予防的に保湿剤を使用する。
  • ドセタキセルは起壊死性抗がん薬のため、 血管外漏出に注意。

参考文献

  1. Docetaxel With Cyclophosphamide Is Associated With an Overall Survival Benefit Compared With Doxorubicin and Cyclophosphamide: 7-Year Follow-Up of US Oncology Research Trial 9735. J Clin Oncol. 2009 Mar 10;27(8):1177-83. PMID: 19204201
最終更新日:2023年10月16日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師
執筆:公益財団法人 がん研究会 がん研有明病院 薬剤部 平岡 知子先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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主な有害事象

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主な有害事象

  • 好中球数減少 60%
  • 発熱性好中球減少症 4%
  • 貧血 <1%
  • 血小板数減少 <1%
  • 発熱 4%
  • 下痢 2%
  • 悪心 2%
  • 口内炎 1%
  • 嘔吐 1%

≧65歳

主な有害事象

  • 好中球数減少 52%
  • 発熱性好中球減少症 8%
  • 貧血 <1%
  • 発熱 6%
  • 下痢 5%
  • 悪心 3%

特徴と注意点

  • ドセタキセルについては溶解剤にアルコールが含まれる、 又はアルコール含有のプレミックス製剤を使用する場合は、 アルコール過敏症の確認が必要。 必要に応じてアルコール含有しない溶解剤を使用。
  • ドセタキセル総投与量が増えるにつれ浮腫の発現頻度が高くなる。 利尿剤を適宜使用する。 また、 浮腫予防として点滴翌日から2日間ステロイドを内服。
  • 高頻度でGrade 4の骨髄抑制が起こる。 ドセタキセルのnadirは比較的早く、 1週間前後のため早めの感染予防行動を指導。
  • 発熱性好中球減少症の一次予防としてペグフィルグラスチム投与。
  • 皮疹に対して予防的に保湿剤を使用する。
  • ドセタキセルは起壊死性抗がん薬のため、 血管外漏出に注意。

参考文献

  1. Docetaxel With Cyclophosphamide Is Associated With an Overall Survival Benefit Compared With Doxorubicin and Cyclophosphamide: 7-Year Follow-Up of US Oncology Research Trial 9735. J Clin Oncol. 2009 Mar 10;27(8):1177-83. PMID: 19204201
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レジメン(乳腺)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。

ホルモン受容体陽性HER2陰性
ホルモン受容体陰性HER2陽性
ホルモン受容体陽性HER2陽性
トリプルネガティブ
ホルモン受容体陽性HER2陰性
転移・再発治療
TAM (Tamoxifen)
タモキシフェン (ノルバデックス®)
TAM + LH-RH agonist
タモキシフェン (ノルバデックス®)+リュープロレリン (リュープリン®)
Aromatase inhibitors (ANA、 LET、 EXE)
アロマターゼ阻害薬 (アナストロゾール、 レトロゾール、 エキセメスタン)
Fulvestrant
フルベストラント (フェソロデックス®)
Toremifene (TOR)
トレミフェン (フェアストン®)
high dose Toremifene (TOR)
トレミフェン (フェアストン®)
Medroxyprogesterone acetate (MPA)
メドロキシプロゲステロン (ヒスロン®)
Palbociclib + ホルモン療法
パルボシクリブ (イブランス®)
Abemaciclib + ホルモン療法
アベマシクリブ (ベージニオ®)
Capivasertib + Fulvestrant
カピバセルチブ (トルカプ®) + フルベストラント (フェソロデックス®)
Everolimus
エベロリムス (アフィニトール®)
Olaparib
オラパリブ (リムパーザ®)
Talazoparib
タラゾパリブ (ターゼナ®)
weekly Paclitaxel
パクリタキセル (タキソール®)
Paclitaxel (3週投与1週休薬)
パクリタキセル (タキソール®)
triweekly Docetaxel
ドセタキセル (ワンタキソテール ®)
AC
ドキソルビシン+シクロホスファミド
EC
エピルビシン+シクロホスファミド
Eribulin
エリブリン (ハラヴェン®)
Vinorelbine
ビノレルビン (ナベルビン®)
Gemcitabine
ゲムシタビン (ジェムザール®)
Capecitabine
カペシタビン(ゼローダ®)
S-1
S-1 (ティーエスワン® )
Bevacizumab + wPaclitaxel
ベバシズマブ (アバスチン®) +パクリタキセル (タキソール®)
Dato-DXd (Datopotamab deruxtecan)
ダトポタマブ デルクステカン (ダトロウェイ®)
ホルモン受容体陰性HER2陽性
ホルモン受容体陽性HER2陽性
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