計算
概要
監修医師

腎障害時の用量調整

CrCl1回投与量投与間隔
0~600mg12時間ごと
血液透析
血液透析患者で調整は不要だが、透析日は透析後投与. なお、PKモデル研究では推算GFR<60mL/分の患者では、300mg12時間ごとへの減量により血小板減少症のリスクが低下し、有効性は維持されることが予想された. 可能ならば、目標ピーク値2~8μg/mLの達成を確認すること (出典2)
性別
kg
mg/dL
出典と注意点
サンフォード感染症治療ガイド2020
Antimicrob Agents Chemother 63: e00605, 2019.
CrCl
--
ml/min
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ポイント

  1. MRSAに対する代替薬の1つである.
  2. 副作用は血小板減少が有名 (2週間以上の投与でリスクが増加).
  3. 薬価が高いことが難点.
  4. 髄液移行性は良好で、 生物学的利用率も100%と良好.

どんな細菌に効くの?

リネゾリド
  • MRSAを中心としたGPCに活性あり.
  • MSSAや肺炎球菌、 バンコマイシン耐性腸球菌(VRE) に対しても活性を有する.
  • リステリアに対しても活性を有する.

日常臨床で使用する疾患例

  • VCMとDAPが使用できなくなったときのブドウ球菌感染症(感染性心内膜炎など)に使用機会がある
  • MRSAによる肺炎 (VCMと比較して非劣性 PMID: 22247123)、髄膜炎に対する代替薬の1つ.
  • VRE感染症、リステリア症の第一選択薬の1つ.
  • 黄色ブドウ球菌や溶連菌による壊死性筋膜炎に対して、 CLDMが併用できない時の代替薬の1つ.
  • 非結核性抗酸菌症多剤耐性結核に対して使用することもある.

臨床使用例

  • 1回 600mg 12時間毎(1日2回)
  • 静注、経口ともに同様である.

注意点

  • 副作用として血小板減少 (骨髄抑制) が有名であり、 その他に頻度は高くないが乳酸アシドーシス、 末梢神経障害、 視神経炎.
  • モノアミンオキシダーゼを阻害するため、 SSRIやSNRIと併用するとセロトニン症候群のリスクが増加する.
  • 黄色ブドウ球菌やA群β溶連菌のToxin合成を阻害する (PMID: 30307507).
  • 腎機能によって用量調整は不要であるが、 30-40%は腎排泄であり、 腎機能に応じて用量調整すべきとの報告も出てきている (PMID: 31109977).
  • 薬価が高いことが難点.

参考商品名

最終更新:2021年7月16日
監修医師:聖路加国際病院/MDアンダーソンがんセンター感染症科 松尾貴公

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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0~600mg12時間ごと
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  1. MRSAに対する代替薬の1つである.
  2. 副作用は血小板減少が有名 (2週間以上の投与でリスクが増加).
  3. 薬価が高いことが難点.
  4. 髄液移行性は良好で、 生物学的利用率も100%と良好.

どんな細菌に効くの?

リネゾリド
  • MRSAを中心としたGPCに活性あり.
  • MSSAや肺炎球菌、 バンコマイシン耐性腸球菌(VRE) に対しても活性を有する.
  • リステリアに対しても活性を有する.

日常臨床で使用する疾患例

  • VCMとDAPが使用できなくなったときのブドウ球菌感染症(感染性心内膜炎など)に使用機会がある
  • MRSAによる肺炎 (VCMと比較して非劣性 PMID: 22247123)、髄膜炎に対する代替薬の1つ.
  • VRE感染症、リステリア症の第一選択薬の1つ.
  • 黄色ブドウ球菌や溶連菌による壊死性筋膜炎に対して、 CLDMが併用できない時の代替薬の1つ.
  • 非結核性抗酸菌症多剤耐性結核に対して使用することもある.

臨床使用例

  • 1回 600mg 12時間毎(1日2回)
  • 静注、経口ともに同様である.

注意点

  • 副作用として血小板減少 (骨髄抑制) が有名であり、 その他に頻度は高くないが乳酸アシドーシス、 末梢神経障害、 視神経炎.
  • モノアミンオキシダーゼを阻害するため、 SSRIやSNRIと併用するとセロトニン症候群のリスクが増加する.
  • 黄色ブドウ球菌やA群β溶連菌のToxin合成を阻害する (PMID: 30307507).
  • 腎機能によって用量調整は不要であるが、 30-40%は腎排泄であり、 腎機能に応じて用量調整すべきとの報告も出てきている (PMID: 31109977).
  • 薬価が高いことが難点.

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最終更新:2021年7月16日
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抗菌薬ガイドとは

抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬の腎機能別投与量の計算や、主な適応疾患、スペクトラムを確認することができます。監修は、MDアンダーソンがんセンター 兼 聖路加国際病院感染症科の松尾貴公先生。

※薬剤選択時には、必ず添付文書および最新安全性情報も併せてご確認下さい。

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マクロライド系
フルオロキノロン系
アミノグリコシド系
テトラサイクリン系
グリコペプチド系
オキサゾリジノン系
環状リポペプチド系
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抗ウイルス薬
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