AMPC/CVA (オーグメンチン®など)

ポイント

1. AMPCに､βラクタマーゼ阻害薬を配合.
2. GPCに対して幅広いスペクトラムを持つ.
3. ABPC/SBTの内服移行に有用である.
4. AMPC:CVA = 250mg:125mgが配合.

どんな細菌に効くの？

• βクタマーゼ阻害｢クラブラン酸｣を含むので､MSSAや嫌気性菌にも活性あり.
• βクタマーゼ産生菌であるH. influenzae､ Moraxellaに対する第一選択薬となる.
• アモキシシリン同様､グラム陽性球菌をベースに一部のグラム陰性桿菌にも活性をもつ.
• 腸球菌は､ E.faecalisには活性あるが､ E.faeciumには活性がない.
• MRSA､緑膿菌には効かない.

日常臨床で使用する疾患例

• 市中肺炎(軽症)に対する第一選択薬
• 蜂窩織炎に対する選択薬の1つ
• 副鼻腔炎･中耳炎に対する第一選択薬
• ヒト•動物咬傷感染に対する第一選択薬

臨床使用例⚠

1回 AMPC500/CVA250mg 8時間毎 (1日3回)

⚠保険用量と異なります. ｢AMPC250 / CVA125mg錠 1回1錠1日3~4回...年齢､症状により適宜増減する｣の記載となっています. 患者の病態や､実際の薬剤情報､ガイドラインを確認の上､利用者の判断と責任でご利用ください.

注意点

CVAは下痢の副作用が多い

• AMPC3錠+AMPC/CVA3錠/日にしてCVAを減らす処方もある. 通常オグサワ､オグパセ.

その他の副作用

• 皮疹• 血球減少• 腎機能障害などにも注意.
• 腎排泄であり腎機能低下患者は減量が必要.

参考商品名

• オーグメンチン配合錠125SS・250RS

最終更新：2024年3月15日

監修医師 : メイヨークリニック感染症科 松尾貴公