チソツマブ ベドチン (テブダック®)
【1コース】3週間
【催吐性】 軽度*
【FN発症】低リスク**
通常、 成人にはチソツマブ ベドチン (遺伝子組換え) として1回2mg/kg (体重) を30分以上かけて、 3週間間隔で点滴静注する。 ただし、 1回量として200mgを超えないこと。 なお、 患者の状態により適宜減量する。
Tisotumab vedotinは、 組織因子 (TF ; Tissue factor) に対するモノクロナール抗体に、 微小管阻害剤のvedotinをペイロードとして結合した新規抗体薬物複合体 (ADC ; Antibody-drug conjugate) である。
進行・再発子宮頸癌のセカンドライン薬物療法として、 新規薬剤のTisotumab vedotinと、 主治医選択の薬物療法 (トポテカン、 ビノレルビン、 ゲムシタビン、 イリノテカン、 ペメトレキセドのいずれか) とのランダム化比較試験³⁾で、 Tisotumab vedotinは、 主要評価項目の全生存期間 (OS)で、 11.5ヵ月対9.5ヵ月と優っていた (HR 0.7; 95%CI 0.54-0.89, P=0.004)。 この結果より、 Tisotumab vedotinは、 子宮頸癌のセカンドラインの標準治療の位置を確立したと言える。
Tisotumab vedotinの注意すべき副作用としては、 眼副作用 (結膜炎、 角膜炎、 ドライアイ) があり、 約10-30%に起こる。 重症例 (グレード3以上) になることは少ない (約3%) が、 眼症状に対しては、 眼科医にコンサルテーションできる体制づくりが望ましい。 また、 微小管阻害剤の特徴である末梢神経障害も35%に生じるので注意が必要である。
N Engl J Med. 2024;391(1):44-55.
2次又は3次治療の再発又は転移性子宮頸癌患者502例 (日本人患者101例を含む) を対象に、 チソツマブ べドチンと治験担当医師が選択した化学療法単独独 (トポテカン、 ビノレルビン、 ゲムシタビン、 イリノテカンまたはペメトレキセド) との比較による有効性および安全性の評価を目的とした無作為化非盲検の国際共同第III相臨床試験。 主要評価項目は全生存期間 (OS) であった。
【有効性】 Tisotumab Vedotin群
チソツマブ ベドチン群 : 17.8%
化学療法群 : 5.2%
チソツマブ ベドチン群 : 4.2ヵ月
化学療法群 : 2.9ヵ月
チソツマブ ベドチン群 : 11.5ヵ月
化学療法群 : 9.5ヵ月
【安全性】 主な有害事象 : 全Grade (≧Grade3)
【重要な特定されたリスク】は以下のとおり。
最終更新日 : 2025年5月2日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生
【1コース】3週間
【催吐性】 軽度*
【FN発症】低リスク**
通常、 成人にはチソツマブ ベドチン (遺伝子組換え) として1回2mg/kg (体重) を30分以上かけて、 3週間間隔で点滴静注する。 ただし、 1回量として200mgを超えないこと。 なお、 患者の状態により適宜減量する。
Tisotumab vedotinは、 組織因子 (TF ; Tissue factor) に対するモノクロナール抗体に、 微小管阻害剤のvedotinをペイロードとして結合した新規抗体薬物複合体 (ADC ; Antibody-drug conjugate) である。
進行・再発子宮頸癌のセカンドライン薬物療法として、 新規薬剤のTisotumab vedotinと、 主治医選択の薬物療法 (トポテカン、 ビノレルビン、 ゲムシタビン、 イリノテカン、 ペメトレキセドのいずれか) とのランダム化比較試験³⁾で、 Tisotumab vedotinは、 主要評価項目の全生存期間 (OS)で、 11.5ヵ月対9.5ヵ月と優っていた (HR 0.7; 95%CI 0.54-0.89, P=0.004)。 この結果より、 Tisotumab vedotinは、 子宮頸癌のセカンドラインの標準治療の位置を確立したと言える。
Tisotumab vedotinの注意すべき副作用としては、 眼副作用 (結膜炎、 角膜炎、 ドライアイ) があり、 約10-30%に起こる。 重症例 (グレード3以上) になることは少ない (約3%) が、 眼症状に対しては、 眼科医にコンサルテーションできる体制づくりが望ましい。 また、 微小管阻害剤の特徴である末梢神経障害も35%に生じるので注意が必要である。
N Engl J Med. 2024;391(1):44-55.
2次又は3次治療の再発又は転移性子宮頸癌患者502例 (日本人患者101例を含む) を対象に、 チソツマブ べドチンと治験担当医師が選択した化学療法単独独 (トポテカン、 ビノレルビン、 ゲムシタビン、 イリノテカンまたはペメトレキセド) との比較による有効性および安全性の評価を目的とした無作為化非盲検の国際共同第III相臨床試験。 主要評価項目は全生存期間 (OS) であった。
【有効性】 Tisotumab Vedotin群
チソツマブ ベドチン群 : 17.8%
化学療法群 : 5.2%
チソツマブ ベドチン群 : 4.2ヵ月
化学療法群 : 2.9ヵ月
チソツマブ ベドチン群 : 11.5ヵ月
化学療法群 : 9.5ヵ月
【安全性】 主な有害事象 : 全Grade (≧Grade3)
【重要な特定されたリスク】は以下のとおり。
最終更新日 : 2025年5月2日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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