Termanらは、 抗てんかん薬ラモトリギンと心毒性が少ないとされるレベチラセタムの心室性不整脈リスクをTarget trial emulationの手法を用いた後ろ向きコホート研究で比較した。 対象は初めて抗てんかん薬の処方を受けた成人患者で、 米Medicare請求データ (4万554例) および英住民コホートCPRD (1万3,098例) を用いた。 その結果、 ラモトリギン群とレベチラセタム群を比較した心室頻拍または心室細動 (VT/VF) の調整HRは、 Medicareが0.73 (95%CI 0.50-1.08)、 CPRDが0.75 (95%CI 0.35-1.59) であった。2年間の累積発生率はMedicareのラモトリギン群が1.7% (95%CI 1.0%-2.3%)、 レベチラセタム群が2.3% (95%CI 2.1%-2.4%)、 CPRDではそれぞれ0.2% (95%CI 0.1%-0.4%)、 0.3% (95%CI 0.2%-0.6%) で、 ラモトリギンによる心室性不整脈リスクの増加は認められなかった。
米英2つの異なる大規模データを用いたことで結果の一貫性と頑健性が示されたことを研究の強みとして強調されています。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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