ペムブロリズマブ+シスプラチン/カルボプラチン+5-フルオロウラシル
- キイトルーダ® (添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*)
- シスプラチン® (添付文書)
- カルボプラチン® (添付文書)
- フルオロウラシル® (添付文書)
【1コース】21日間
【催吐性】高度
【FN発症】低リスク*
ペムブロリズマブ : 200mgを3週間ごとに30分かけて点滴静注、 最長35サイクル (2年間) まで
CDDP : 100mg/m²を3週間ごとに60分かけて点滴静注、 最大6サイクルまで投与
CBDCA : AUC5を3週間ごとに60分かけて点滴静注、 最大6サイクルまで投与
5-FU : 1000mg/m²/日を4日間連続で持続静注、 3週間ごとに最大6サイクルまで投与
Lancet. 2019;394(10212):1915-1928.
未治療の局所進行・再発または転移性頭頸部扁平上皮癌 (HNSCC) 882例を対象とした、 非盲検の第III相無作為化比較試験。 PD-L1発現、 p16ステータス、 PSで層別化後、 ペムブロリズマブ単独、 ペムブロリズマブ+化学療法 (PEM+化学療法群)、 セツキシマブ+化学療法 (EXTREME群) の3群に1:1:1で無作為割付された。 主要評価項目はOSおよびPFSが設定された。
【有効性】PEM+化学療法群 (vs EXTREME群)
- OS中央値 : 13.0ヵ月 (vs 10.7ヵ月)
- PFS中央値 : 4.9ヵ月 (vs 5.1ヵ月)
CPSによる層別解析を含めて有意差を認めず
- 奏効率 : 36% (vs 36%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
KEYNOTE-048試験³⁾の主な適格基準
ペムブロリズマブの減量は行わない。 殺細胞性抗癌薬の用量レベルは以下のとおり。
5ーFU⁴⁾ :
- 減量不要
- 末期腎不全患者では、 代謝物の蓄積により高アンモニア血症を来す可能性がある
CDDP⁴⁾ :
- 重篤な腎障害例への投与は禁忌
- CrCl 46~60mL/minでは75%、 31~45mL/minでは50%に減量し、 CrCl≦30mL/minでは投与を推奨しない
- 別の報告 : CrCl 30~49mL/minでは75%、 10~29mL/minでは投与が必要な場合に75%、 CrCl<10mL/minでは投与が必要な場合に50%に減量
CBDCA⁴⁾ :
- Calvert式で投与量を算出する
ペムブロリズマブ :
CDDP・CBDCA :
5-FU :
頭頸部癌診療ガイドライン2025年版における本レジメンの位置付けは以下のとおり⁵⁾。
CDDPによる腎障害予防 : 十分な水分負荷と利尿管理を行い、 水分負荷に対する心機能の耐容性は事前に確認する。
免疫関連有害事象 : T細胞活性化により、 多様な免疫関連有害事象が発現することがある。 異常時は鑑別診断を行い、 必要に応じて副腎皮質ホルモンを投与する。 本剤終了後も発現しうるため、 継続的に観察を行う。
間質性肺疾患 : 息切れ・呼吸困難・咳などに注意し、 胸部X線、 必要に応じてCTや血清マーカーを実施する。
内分泌障害 : 甲状腺・下垂体・副腎機能低下が起こりうるため、 TSH、 FT3、 FT4、 ACTH、 コルチゾールなどを定期的に測定し、 必要に応じて画像検査を行う。
肝障害 : 劇症肝炎、 肝不全、 硬化性胆管炎などが報告されており、 特にアキシチニブ併用時は肝機能検査を頻回に実施し観察する。
1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐、 血糖上昇に注意し、 血糖モニタリングを行う。
腎障害 : 腎機能を定期的に検査し、 状態を観察する。
筋障害 : 筋炎や横紋筋融解症に注意し、 筋力低下、 筋痛、 CKやミオグロビンの上昇を観察する。
重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害などを観察する。
心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常に注意し、 状態を観察する。
眼障害 : ぶどう膜炎などの重篤な障害に注意し、 定期的な眼の確認を行う。 異常時は速やかに受診を促す。
最終更新日 : 2025年7月14日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : HOKUTO編集部監修医師
- キイトルーダ® (添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*)
- シスプラチン® (添付文書)
- カルボプラチン® (添付文書)
- フルオロウラシル® (添付文書)
【1コース】21日間
【催吐性】高度
【FN発症】低リスク*
ペムブロリズマブ : 200mgを3週間ごとに30分かけて点滴静注、 最長35サイクル (2年間) まで
CDDP : 100mg/m²を3週間ごとに60分かけて点滴静注、 最大6サイクルまで投与
CBDCA : AUC5を3週間ごとに60分かけて点滴静注、 最大6サイクルまで投与
5-FU : 1000mg/m²/日を4日間連続で持続静注、 3週間ごとに最大6サイクルまで投与
Lancet. 2019;394(10212):1915-1928.
未治療の局所進行・再発または転移性頭頸部扁平上皮癌 (HNSCC) 882例を対象とした、 非盲検の第III相無作為化比較試験。 PD-L1発現、 p16ステータス、 PSで層別化後、 ペムブロリズマブ単独、 ペムブロリズマブ+化学療法 (PEM+化学療法群)、 セツキシマブ+化学療法 (EXTREME群) の3群に1:1:1で無作為割付された。 主要評価項目はOSおよびPFSが設定された。
【有効性】PEM+化学療法群 (vs EXTREME群)
- OS中央値 : 13.0ヵ月 (vs 10.7ヵ月)
- PFS中央値 : 4.9ヵ月 (vs 5.1ヵ月)
CPSによる層別解析を含めて有意差を認めず
- 奏効率 : 36% (vs 36%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
KEYNOTE-048試験³⁾の主な適格基準
ペムブロリズマブの減量は行わない。 殺細胞性抗癌薬の用量レベルは以下のとおり。
5ーFU⁴⁾ :
- 減量不要
- 末期腎不全患者では、 代謝物の蓄積により高アンモニア血症を来す可能性がある
CDDP⁴⁾ :
- 重篤な腎障害例への投与は禁忌
- CrCl 46~60mL/minでは75%、 31~45mL/minでは50%に減量し、 CrCl≦30mL/minでは投与を推奨しない
- 別の報告 : CrCl 30~49mL/minでは75%、 10~29mL/minでは投与が必要な場合に75%、 CrCl<10mL/minでは投与が必要な場合に50%に減量
CBDCA⁴⁾ :
- Calvert式で投与量を算出する
ペムブロリズマブ :
CDDP・CBDCA :
5-FU :
頭頸部癌診療ガイドライン2025年版における本レジメンの位置付けは以下のとおり⁵⁾。
CDDPによる腎障害予防 : 十分な水分負荷と利尿管理を行い、 水分負荷に対する心機能の耐容性は事前に確認する。
免疫関連有害事象 : T細胞活性化により、 多様な免疫関連有害事象が発現することがある。 異常時は鑑別診断を行い、 必要に応じて副腎皮質ホルモンを投与する。 本剤終了後も発現しうるため、 継続的に観察を行う。
間質性肺疾患 : 息切れ・呼吸困難・咳などに注意し、 胸部X線、 必要に応じてCTや血清マーカーを実施する。
内分泌障害 : 甲状腺・下垂体・副腎機能低下が起こりうるため、 TSH、 FT3、 FT4、 ACTH、 コルチゾールなどを定期的に測定し、 必要に応じて画像検査を行う。
肝障害 : 劇症肝炎、 肝不全、 硬化性胆管炎などが報告されており、 特にアキシチニブ併用時は肝機能検査を頻回に実施し観察する。
1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐、 血糖上昇に注意し、 血糖モニタリングを行う。
腎障害 : 腎機能を定期的に検査し、 状態を観察する。
筋障害 : 筋炎や横紋筋融解症に注意し、 筋力低下、 筋痛、 CKやミオグロビンの上昇を観察する。
重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害などを観察する。
心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常に注意し、 状態を観察する。
眼障害 : ぶどう膜炎などの重篤な障害に注意し、 定期的な眼の確認を行う。 異常時は速やかに受診を促す。
最終更新日 : 2025年7月14日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : HOKUTO編集部監修医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
あなたは医師もしくは医療関係者ですか?
HOKUTOへようこそ。当サイトでは、医師の方を対象に株式会社HOKUTOの臨床支援コンテンツを提供しています。